何人いるの?

沢見「そいじゃ、出発ゴーゴー!!」

俺はお詫びも兼ねて彼女、沢見と共に二階へ探索することになった。

秋質「あ、おい!あんま走ると転ぶぞー!」

沢見の足は意外にも早く、付いて行くのが一苦労だ。

沢見「あ、ねーねー!君はここにいる人たちのこと知ってる?」

秋質「えーっと。今俺が会ってきたのは修乃っていうすみれ色の髪色の青年と沢見だけだな」

そうだ、この館の人間は一体何人いるんだろう。俺の推理が正しければ5人以上いるはず。

沢見「すみれ色の子はまだ知らないなー。私が見たのは、まいくん含めて4人だよ」

秋質「え、4人!?そんなに!?」

沢見が見た4人と俺が見た2人、ということはこの館には少なからず6人はいるのか…。意外と多いが俺はまだ2人しか会ってないんだよな。

秋質「ちなみに、どんなやつだったんだ?」

沢見「んーっとね。一人目は優しそうな如何にも優等生って感じの男の人。笑顔で挨拶してくれたし雰囲気めっちゃ良かったよ!」

沢見「んで、2人目は女の子。少し控えめだけどとっても可愛いんだよね!名前は"雪音"って聞いた気がする」

秋質「3人目は?」

俺と沢見の間に数秒の沈黙が流れる。あれ、俺またなんかした?

沢見「…えっと、3人目はね〜。なんかすごくチャラ男だった。うん。私ああいう人、好きじゃないの。しかも惚れたとかなんとか言いながら追いかけてくるんだよ。その人に比べたらまだ舞くんは許せたのかもね」

…キモい。女の子つけ回すとかストーカーかよ。俺そいつとは仲良くできなさそうだ。

沢見「まぁ、この話は置いといて!さっき館内図見てきたんだけど、2階にはリクリエーションルームがあるんだって!!そこに行ってみたいな!」

リクリエーション、というと遊び心のある部屋とかそんな感じだったっけな。

秋質「暇つぶし程度にはなりそうだし行ってみるか」

沢見「OK!もしかしたら2階にもまだ会ったことのない人たちがいるかもしれないね!」

確かに、俺は会ってみたいな。この館に何人いるのか分からんが、なんとなく良い感じになれそうな気がする。

俺たちがドアを開けると、そこには一人の先客がいた。

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