第6話 創作の息抜きに創作をする病気

 よく絵描きさんが、原稿(本業or同人誌)の息抜きに落書きをしている。

 SNS(Xとか)でそういうのを頻繁に見かけると思います。

 読み専からしてみれば、はよ原稿やれやと言いたいところでしょうね。

 でもこれって病気だからね。勉強の息抜きにマンガ読んだりアニメ見たりしちゃうのと同じなのよ。仕方ないのよ。

 誰だって同じ病を患ったことのある経験者であれば、理解すべきところではないでしょうか?


 文字書き(あえて小説とは言わない)にとっても同じで、連載作品の途中で、他にネタを思いついたらそっちが書きたくなっちゃう病が発生する。

 そして訪れるエターナル作品――――。

 まぁ、素人だから仕方がないよね。

 別に仕事として強制的に書かなきゃいけない訳でもないし。

 あくまでも趣味なので、本人の好きにさせてやれと思う訳ですけれど。

 責任を持って最後まで書けと言われましても、お金払って読んでいる訳でもないので、苦情を言うのもおかしな話なわけですよ。

 そこに金銭が発生して、仕事としてやらなきゃならないなら話は別ですけど。


 それでも話の先を読みたい読者としては、エタってしまった作品にぶち当たってしまうと、「くっそ、コイツは時間泥棒だった!!」ってなっちゃうんですけどね。

 私の場合は、もしエタ作品に出会ったとしても、持ち前の妄想力で先の展開を予想して、自己完結して次の作品を漁りに行きますけれど。

 なんなら設定(粗筋)とタグだけで話の展開を予想して読まずに終わる事すらあります。二時間ドラマの開始15分~30分の間に、キャストの顔ぶれを見ただけでほぼ展開が読めてしまうようなもんです。

 ここまで行くと読専素人ではなく、読専玄人と呼んで頂きたい。


 二次創作を得意としている方なら、先の展開を妄想するなど朝飯前でしょう。

 作品のコメントであーしろこーしろ、こういう展開にしろと書き込んでいらっしゃる方をたまに他所の作品でお見掛けしますが、そういう方こそご自分で創作する才能があるんじゃないですかね?(鼻をほじりながら)

 たまに本気で嫌がらせのためだけにご自分の意見をぶちまけてトンズラする卑怯な読者をお見掛けしますが、人生楽しくなさそうで可哀想です。それが楽しいのかな?


 何が言いたいのかって言うと、このなんちゃってエッセイも創作の息抜きの創作ってことですよ。

 近況ノートでも報告しないのは、こんなことやってるぐらいならはよ本編書き進めろと言われたくないからです。まぁ、そんな心の狭い読者様は私の作品など読まないと思いたい。


 好きでやっている、趣味でやっているからこそ、絵描きは原稿の合間に落書きしちゃうし、文字書きは連載中の作品があっても、ネタが思いついたらそっちに意識が傾いて新たな作品を書いてしまう病気が発生する訳ですね。



 結局のところ、創作の息抜きの創作というのは、脳の切り替えとか整理みたいな理由が上げられます。

 他の作業をすることで得られるインスピレーションみたいなナニカ。

 フラストレーションを発散することで、新たな気持ちで創作に挑めるのですよ。

 新たな気持ちが別の創作物に向かっちゃうこともあるけれども。それも已む無し。

 創作意欲というのは食欲とはまた違う欲求ですからね。

 三大欲求に上げられる「食欲」「性欲」「睡眠欲」なのですが、実はこの欲望に加担する人間にのみ与えられた最大の欲求が「思考欲」なのです。


 人間は常に絶えず思考しています。

 なんせお腹が空いたと思うのも思考しているからですからね。

 何も考えていなければお腹も空きませんし眠くもないし欲望も発生しません。

 創作者というのは、その思考が創作することに特化しているので、創作している時に他の創作をしたくなるという厄介な病気を患ってしまうのです。

 寝食を忘れて創作するとはよく聞きますが、これ実際に体験した方なら理解できますが、ノリノリで創作していると本当に眠くないしお腹も空かないのですよ。

 脳が誤作動を起こしてるんじゃないかってぐらい、テンションがおかしい。

 読専の場合は、面白い話を読み耽っていると、時間を忘れて没頭している状態と同じかもしれません。


 結論として、ただの言い訳を真面目っぽく語ってみただけの話ですけれどね。

 たまにここで息抜きに何かぼやいているとしても、そっとしておいてくれると有り難いなっていうだけの話なので。

 心の中で呟いておけやと思われるかもしれませんが、文字書きだからね。

 字にして整理しないとずーっと頭の中でぐるぐるしちゃうから仕方ないのよ。

 だって病気なんだから。 

 これも治療の一環として見逃してやって下さい。



 余談なんですけど、絵描きさんでも文字書きさんでも、見てると大体の年齢って公表してなくても判るようになりませんか?

 時代の流れで絵も文も変化していきますけど、若い方というのは変化が特に激しく勢いがあるがしかし知識もそれほどないなというのが作品の内容に影響しますし。

 逆に年齢お高目の方は、重ねた年齢の数だけこなれてくる分、時代に取り残された人とか特に表現方法が古いっていうか……。いや失礼。人のこと言えんわ。


 たくさん本を読んでしまったが故に、その時代時代の表現方法や絵柄とかの流行りが判る分だけ、何というかまぁ、どの年齢層が読んでも違和感がない文章や絵柄の方ってのが、最後まで生き残っているなぁと実感するこの頃です。





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