第24話 錬成術と付与術 素材システム科3年 泉恋子sid

 こんちゃ〜、ごめんね〜、また語り手が代わりま〜す。

素材システム科3年泉恋子(いずみこいこ)と申します。お見知り置きを。


 恋子って素敵な名前でしょ、ウチのママとパパはラブラブなんだ。

大恋愛の末に結ばれたって訳〜だから娘には、いつも素敵な恋をする女の子でいて欲しいから『恋子』だって〜、うんママ、パパ大好きよ〜❤


 そんな私がなんで出てきたかって〜、皆さん素材システムってあまり聞いた事ないでしょ。だから、その説明も兼ねてるってわけ〜、親切なわけなんだな。


 素材システムって、あまり聞き慣れない言葉だよねぇ〜、ちょいと説明するね〜


 素材システム科は主に化学に関することを学習するのね。

素材を創る、素材で創る、科学する。なんて標語があるくらいなの。


 素材とは「もとになる材料や原料。原材料、食材、繊維など。新たに開発されたものは新素材と称されることがある」なんてWikiになど書いてあるけどね。


 まぁ、新素材なんてのを研究するってわけさ〜

こんなのことを考えていくためには化学の知識が必要になるわけですよ。


 中学校の授業なんかで『水兵リーベ僕の船・・・・』とか習わなかった〜

まぁ語呂合わせで、元素の周期表のね、原子番号1番が水素で20番がカルシウムまでの覚え方のお話しだったよね。


 繊維なんかではアラミド繊維よね〜、ポリカもそうだし、奥が深いのよね〜


 私なんか食材で発酵とかでやっているわ〜、日本人なら発酵食品だよねぇ

大豆ちゃんって、マジ最高っすよ〜


 調味料 なら醤油、味噌、酢、みりん、塩麹、醤油麹なんかでしょ。

食堂を機能、運営をする為にも必要だし、素材システム科学年主任安倍晋太郎先生を筆頭にして素材システム科は大忙しなわけじゃん。


 後はねぇ、野菜類のぬか漬けやら、キムチ、ピクルス、ザワークラウトなどねよ。

大豆で納豆に豆腐と、お乳でチーズなんかも作成中


 それで大事なのがウチの学校の主力商品類だよね。硝子商品の他に大事モノは?


 お酒よ、お酒。ワインとエールは現地産の物の雑味を取ってフレーバーを加えた物ブランデーとウィスキーウィスキーはワインとエールを蒸留したものよね。


 私達、試飲は出来ないけど、試飲の時は先生方が知らせて無くても集まっちゃうの、笑うよね


 化学分析部門とかも勉強するし、それに授業なんかで〜『めっき』の実習とかあったりして〜、色々と異性ライフに役に立つの、ハイ、そこの人『メッキ』と聞いて

ピンと来たアナタ、鋭いわね〜 今後、缶詰で保存食品に進出だよね。


 後はウチの科と女性有志で手がけているのは、まず石鹸とかよね。


 そんで〜、ウチの主力商品の硝子の材料、基本的なガラスの原料は珪砂、ソーダ灰、石灰石の3つなのよね。


 灰という文字もじが付つくように、もともとは草木を燃もやした灰を使つかっていたんだって、今は塩からつくった無水炭酸ナトリウムを使つかってるの。


 電気科で作ってるのよ。ガラスのほかには石鹸や洗剤とか入浴剤ざいの原料にも使えるし、中華麺を柔やわらかくする、かん水にも必要なんだって〜


 まぁ、それで必要材料も有るし女性陣の熱烈な要望で作る事になったの。

石鹸の作り方は意外と簡単で家庭でも作れるよ。


 精製水とは蒸留水の事ね、不純物が少ない方が商品の質が良くなるのよ〜

石鹸の合成 は水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)を容器に入れて水に溶かし、エタノールを加え、この容器に、サラダ油または他の油を加えるの、コツはね、ガラス棒でしっかり掻き混ぜて、ゆっくりと加熱していくの。


 その時に精油やエキスなどを少しずつ混ぜ合わせるのがコツね。


 植物の様々な有効成分を水やエタノールやBG(※1)で抽出したものが植物エキスなのね。一方で、精油は植物の芳香成分だけを抽出したものよ。うん、良い香りがしないとね。

 

 この異世界の石鹸は獣脂を使っているから臭いし、泡立たないっすよ〜


 それで、とろみが出てきたら型に入れ、一定温度で24時間寝かせるの

一週間ほど乾燥させてね、型から取り出すの。石鹸の表面が乾いたら、一個分の大きさに切り分けたら湿度、温度管理した場所で40日ほど熟成させて出来上がり。


 出来上がった石鹸は校内に充実させた上で販売に入るの。

まぁ、色々な素材を開発したお陰で化粧水(女性陣が騒ぐモノ)も作れたんだけど〜

精油とエキスとBGって、マジ神っすか〜


 ※1、BGとは、炭素数4のブチレングリコールのことで、水と混ざりやすく、保湿性や浸透力が高いという特徴を持ち、 天然のグリセリンに比べて、皮膚への刺激が少なく、安定性も高いため、多くの化粧品に使われている物質。 保湿力が高く、角質層に浸透して潤いを与えるため、乾燥肌や敏感肌に特に効果がある。


 それでね、化学で、あんなことやらこんなことをやってた私のステータスがこれ、


 種族 人族 名前 泉恋子(発酵の女神)

 年齢 18歳

 レベル 17

 職業   錬成師、付与術師

 適性技職 剣士

 スキル  発酵即成、分類と分析、一文字切り、2段突き

 魔法   鑑定、付与魔法(錬成陣)水、火、土、氷


 なんてこったい。発酵の女神様なんて二つ名を貰っちゃったい〜

今のところ、発現しているのは私だけでレベルも校内最高ランクなの。


 私は狩でレベル10まで上げた後は全て校内学習と実習で上がったの。

まぁ、素材や材料作りに熱中してたリケジョってことよね。


 錬成師になって校長が仕入れた魔道具のランプを解析して魔法陣が分かる様になったの。魔法陣が有るなら魔法陣で発酵の促進が出来ないか夢中になったわ。

 

 睡眠を取れって、先生に叱られるくらい。

まぁ、それからは素材システム科、総掛かりで魔法陣解析よ。


 魔法陣を描く物質は今の所、金が最高ね。金貨をいっぱい潰したし。

後、銅製品を作る為に潰した銅貨からもちょびっと金が取れたの〜



 金の取り方は次回ね。


 

 




 

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