第20話 冒険者講習 愉快な仲間達


 座学と昼食が終わり、次は待ちに待った実戦講習なんだよ。

4~6名でグループを組んでみろと言われた。


 いつも組んでる腐れ縁の様な私、東麗羅と菅野翠が組むと当然の様に麻生律都がついて来る。もはや私は何も言う気もしない。良くメゲ無いなぁと思うのみである。

告白は何連敗中なのかは、もはや数えてはいいない、もう戯れ合いの範疇なんだろう


 それで律都君のステータスなんだが現在はこんな感じになってる。


 種族 人族 名前 麻生律都

 年齢  17歳

 レベル 14

 職業  木工細工師

     盾師

 スキル シールドバッシュ、頑強、片手剣、アースクリエイト、アースウォール

     アースブロック、アースランス

 魔法  土魔法、地中探索(地中内の資源が分かる)


 と、中々の魔法の使い手である。何時も本田組の仕事を手伝っているからだろう。

アースクリエイトは土を自在に扱える。アースウォールは水掘りや土塀を簡単に作れる。アースブロックは煉瓦造りやブロックの石作りが出来る。アースランスは石の槍を飛ばす事が出来る。


 特に良いのが地中探索だ。資源の場所が分かるというチートだ。


 次のメンバーは電気科3年生の柔道部、香川武志さんだ。


 種族 人族 名前 香川武志

 年齢  18歳

 レベル 15

 職業  体術師

     電気術師

 スキル 電撃スラッシュ、電撃ランス、シールドバッシュ、体力強化、寝技師

 魔法  雷魔法


 彼は雷魔法が使えて接近戦主体の体術師だ、手甲に長い三本の爪を付けて相手を切り裂き、突くというファイターだ。手甲には小型の円形盾、バックラーが両手に取り付けられて中々に凶悪だ。


 そしてもう1人の剣士、機械科3年の林譲治さん


 種族 人族 名前 林譲治

 年齢  18歳

 レベル 16

 職業  鍛治師

     剣士

 スキル 九頭龍閃(くずりゅうせん、9種類の切り技)

     覇王乱撃(はおうらんげき、乱れ切り)匠鍛造師、匠研ぎ師

     魔法  火魔法、土魔法


 彼は私の先輩の剣道部3年生で剣道4段の猛者なの。

機械科だけに自分で鍛造して自分で研いだ日本刀を武器としているんだ。

自分で打った刀に刀身名を付けて虎龍閃と呼ぶ辺りに中々に厨二病的なお方である。


 それに菅野翠と私、東麗羅の5人パーティなんだ。剣士が2人に盾師、体術師、弓師と接近戦主体の編成なってる。盾師と体術師が前衛、中衛が剣士が2人そして弓師の翠が後衛だ。今日、翠は森の中という事で日本弓では無くボーガン装備だよ。


 威力は日本弓の方があるんだけど、森の中なので取り回しの良いボーガンにしてる

コレは冒険者のおネイさんに指摘される前に翠が自分でチョイスした装備だ。


 『うん、良い子だ。エラいぞ、翠』


 さぁ、実戦講習だ。隊形を維持して周囲の気配を探る。


 草原と違って森の中は気配が探り難い。注意して進む。


 先頭を行く香川さんが右手を挙げる。手首を回し指を3本、右手方向に向ける。

モンスターが3体、右方向にいるという意味だ。


 麻生君が盾を構える。静かに香川先輩と林先輩の2人が臨戦体制に移る。香川さんが翠に行けというゼスチャーをする。ビュッと鋭い音が通り過ぎていく。


 ギャンと獣の悲鳴が上がる。


 麻生君が盾にヘイトを溜めると残り2匹のフォレストウルフが突っ込んでくる。


 釣られて2匹共、麻生君に向かって盾に止められる。


 香川先輩と林先輩で左右から2匹のフォレストウルフを攻める。

「虎龍閃!一閃‼︎」と林先輩が、「双撃覇!」と香川先輩が叫ぶ。


 私は後衛に回り翠の護衛の体制を取ると翠が叫ぶ。後方に4体が来る!声と共にビュッンと弦の音、私は飛びかかって来る1匹のフォレストウルフを袈裟懸けに切る。翠の声で先輩達が左右から残りの狼を迎撃する。

その間、麻生君は前方警戒だ。


 「見事なコンビネーションだ!エクセレント‼︎」とマーガレットさんが叫ぶ。


 そうしたら、翠がもう一発、マーガレットさんの後ろに、矢を放つ。

正に飛びかからんとするフォレストウルフの脳天を貫いたよ

都合8匹のフォレストウルフの群れだったようだ。


 「グッジョブ、グッジョブ、ミドリ〜」と嬉しそうに翠を抱きしめる。

 豊満な胸部装甲に翠の顔が埋もれて、翠はワタワタしてる。


 「マーガレット、あんたが気を抜いてどうするのよ」


 と弓師のリンダさんにこっ酷く怒られていたのは別のお話


 8匹のフォレストウルフの火魔石を取り、毛皮を剥いで牙を取る。

肉は不味いとの事で後は埋めて始末する。


 麻生君のアースクリエイトで穴を掘り中に獣の死体を埋める。

土魔法使いが居ると中々に便利だなぁ。



 


 

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