無視の宣言

「それで話しは終わりましたか?」


「おう終わったよ」


「いやわたくしはまだ終わっていませんが」


「これで柊結香との偶然の再会を終わらせてくれないといよいよ話の収拾がつかなくなるんだよ」


「なんの話ですかそれは」


「メタイはなしだよ」


「言いきりましたよ言ってはダメでしょ」


ツンツンと柊結香に肩を叩き店長らしき人に奥につれていかれる


恐らくお盆を落としたこととか俺とわいわい騒いだこととか怒られるんだろうなと俺にもその責任があるので悪かったなと思う


「さてそれじゃあ生徒会の広報になるかならないかの話しをしようか」


「ええ分かりました」


「それでプロポーズは受け入れたの?」


「いや驚くことが続けて行われてまだ返事が出来ていません」


「ああそうだよなごめんおれが気を利かせることが出来ていなかった」


「いえ別にぼくも」


「あのさイチャイチャしているところ悪いんだけどよ」


「イチャイチャはしていません」


「はいはいそうですね」


「なんですか適当すぎませんか」


「それで付き合うの?」


ニヤニヤとした笑みを浮かべながら俺は二人の反応を楽しんでいた


「なんですか気持ちが悪い顔で」


「うるさいよ俺も思ってはいたけど」


「あのさ告白をしたおれ的にはそろそろそらすのやめてほしいんだけど」


「分かったわぼくも好きです付き合ってください」


「ヒューヒューええやんええやん」


「くそ腹立ちますつうかやまだは生徒会メンバー全員と手を出しているんでしょ」


「いや手を出していないがなんの話だ」


「だって有名な噂話ですよ」


「そんなの俺は聞いてない」


「いや噂の張本人に言うわけないじゃん」


「おんそうか」


「なんですかその顔」


「いやくっそどうでもいい話だなと」


「やまだが始めた物語だろ」


「物語ではないが」


「良いじゃんその場ののりってやつだよ」


「それが一番ダメなやつでは」


「わっわっ」


俺はどこからか出したクイズに使うスイッチを押す


ピンポーン


「ちいかわのまねだな」


「ぶっぶっー正解ははなだせいか」


「いやはただせいかではないか」


「……うっわ恥ずかしいやつやんつうかわっわっとはただせいか関係ないし調子に乗ったな」


「違うもんぼくこんなことをするつもりなかったんだもん」


「もんって」


「あのさそろそろ人の彼女とイチャイチャするのをやめてくれ偽物の恋人であることもおれと恋人になったことでなくなったんだろう?ならばイチャイチャする必要性もないし」


「ああそうだなわるい」


「ごめんなさい」


「いや攻めている訳じゃないんだ言い方がきつかったかな」


新崎伸介は首を横にふる


「全然優しいよ」


「そうかならよかった」

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