新聞部

「おれに生徒会の広報を手伝えと言うのだなだが無理な話だなぜなら情報屋をやっていたのは一年前の話だからな」


「ならなぜそんなに大切そうにカメラを首から下げているんだ」


新崎伸介の首にかかっているカメラを俺は指差す


新崎伸介はああこんなものもあったかみたいな態度で


「別に忘れられないから首に下げているだけだ」


「忘れられないってそれは忘れたくないと思えるぐらい大切ってことだろ」


「いや違うこのカメラを首から下げていないとあの事件を悪夢で見てしまうから仕方なく下げているだけだ」


「あの事件ってなんの話だ」


「知らないのかまあいいどうでもいい話だからな」


俺は高橋恵を横からチラリと見る


「それで話したくなさそうだから高橋恵から教えてくれよ」


「別に簡単な話ですよ新聞部の現在の部長に陥れられて部活にいられなくなりやさぐれるようになった」


「陥れるってなんで」


「伝説の情報屋なんて名前がつくほどに新崎は凄腕の情報屋でしたその理由はどんなところからも情報を手に入れてくるからです」


伝説なんてつくんだからそれくらい盛られてもおかしくはない


「それでその話と陥れる話しと関係あるのか」


「ええなぜなら新崎に嫉妬した部長が陥れたと言う話ですから」


その話を聞いていた新崎伸介は割って入る


「いや正確にはおれのことが好きだったらしい」


「……それは新崎伸介の妄想ではなく?」


「そんな痛々しいやつみたいな目で見ないでくれきちんとした情報だから」


「調べたのか」


「ああ最初になぜこんなことをしたのか気にならないわけがないだろそしてとある真相を知りおれは全てを諦めた」


「ならその真相を知って俺たちが解決すれば仲間になってくれるか」


「良いぞと言っても本当に仲間になるか分からないぞおれが新聞部の部長になろうとするかもしれない」


「良いよ別にただ面白そうだと思っただけだから」


「あはは面白そうか山田さんは変わっているんだね」


「変わっているのか?」


「そうだろおれは面白そうなんて理由で誰かのために動こうなんて思わない誰だってそうさ自分自身のためにしか動かないなのに君は違うそれが面白いと感じざるおえない」


俺はそういわれて真相を調べようと新聞部の部長である早島 梨花(はやしま りんか)に話を聞きに来た


「それでぼくに話を聞いたところでなにも変わらないと思うが」


「いや変わるだろだって真相を知る人はきみと新崎伸介のみだろならばきみに聞く以外の選択はないように思える」


「だからぼくが言いたいのはぼくが言うわけがないだろってことだ」


「いや言うねなぜなら俺が必ず言わせてみせるからだ」

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