合法ロリ

俺は柊結香と分かれてから八崎メルルと再会した


「早い再会だな」


「ええそうですねわたしも山田くんとこんなに早く再会できるとは思っておりませんでした」


「いや無理があるだろ待ち伏せしてたんだから」


「わたしにも事情があるのですよ」


「それで敵対した八崎メルルがなんで俺に用があるのかな」


「敵対なんて言わないでください」


「敵対じゃないならなんだよ」


「ロミオとジュリエットみたいなものです」


「たしかそれぞれ敵対する国のお姫様と王子さまなんだっけ」


「知りませんがそうなんですね」


「知らないのかよそれにそもそもロミオとジュリエットの話も敵対ではあるじゃん」


「わたしが言いたいのは敵対しても結ばれる権利はあるということです」


「そんなんどうでもええわ」


「どうでもよくなんてないです」


「なんでそんなことに執着するんだよ」


「だってわたしは事情があるとはいえあまり山田くんに嫌われたくない」


「またそんな思わせ振りな態度をとるだがもう俺は騙されないぞ」


「そんな騙すなんてことするわけないじゃん」


「やったじゃないかヤンデレなんてウソをついて勧誘をしようしたじゃん」


「えっ?ヤンデレがウソなんて誰がいつ言いましたか本当のことですけど」


「……ウソであってほしかったよ」


「そんなにわたしがヤンデレなことがいやですか」


「いやというかなんというか複雑な気持ちになる」


「複雑な気持ちになればええやん」


「なにもよくない」


「あはは面白い」


「全然面白くないんだが」


「そうですよねからかわれるのはいやですよね」


顔を下げて少しだけしょんぼりされる


しょんぼりされるとなんだか可哀想に気持ちになるのでやめてほしい


「ごめん大丈夫か」


「ええ大丈夫ですよ」


八崎メルルが顔を上げて満面の笑みをみせるその姿を見ると33歳であることが意外に思える


これぞ合法ロリというやつなのだろう


そんなことを考えながら八崎メルルを見ていると


「ごめんなさいはなしづらいので少しだけ顔を下げてもらえますか」


「うんいいけど」


そういって俺は顔を八崎メルルの方に近づける


そして俺の舌に甘い感触が伝わってきてそれがキスをされたことによるものだとわかる


「えへへ実はわたしとのキスはこれで二回目なんですよ」

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