エロ漫画家

俺は生徒会に戻ってきていた


柊結香と共に俺は生徒会の仕事を行うと約束をしていたのだ


「よお悪いな待たせた」


「いえそこまで待っておりません」


「あっそうですか」


「なんです?」


「いや冷たいなと」


「そんなつもりはありませんただ感情がないとよく言われるのでそれが原因かもしれません」


俺は柊結香が胸元辺りを抑えた姿を見て頭を下げる


「すまない傷つけるようなことを言ってしまい」


「頭を上げてください別に気にしていませんから」


「そうかならさっさと仕事を終わらせて帰るか」


俺たちは黙々と仕事を行なっていた


そしてようやく終わったと思い


「じゃあ帰るか」


「ええそうしましょうか」


俺はカバンを手に取り帰ろうとしたら柊結香のカバンにぶつかってしまう


柊結香のカバンは机の上からぶつかったことにより落ちてしまう


ドサッという音と共に柊結香が持ってきていたカバンから紙が出てくる


その紙は俺と高橋恵に似た二人が裸の姿でエッチなことをしているエロ漫画の一ページみたいだった


「これはなんだ」


俺は驚きながらもその言葉を口にする


「それは……その……」


少しだけ黙った柊結香は覚悟を決めた目付きとなりこう口にする


「わたくしはエロ漫画家なんです」


開いた口が閉まらない状態になっている間も話は進む


「実はデッサンを前お願いしたのもエロ漫画のモデルにしたかったからなんです」


「ああそういうことか」


裸で押し倒すなんて普通のラブコメじゃまずあり得ないからな


「もしかして生徒会に入ったのも?」


「はいわたくしがスランプに陥ったときにたまたま見かけた生徒会の三人がエロ漫画のモデルにしたいと思えるぐらいの空気感を放っていたので」


「それは誉められていると思ってもよいのか」


「はいエロ漫画家からの最大の褒め言葉です」


「そうかなら良い」


「それで偶然あの日露出狂であることを知りわたくしは歓喜しましたそのまま生徒会に入ると考えたわたくしは窓側から入り込んだのです」


そうかだからあのとき誰もいないと思ったのに柊結香がいたのはそもそも最初はいなかったのか


……いやまてそれにしては化け物過ぎないか


四階の生徒会の窓に入るにはよじ登るしかないわけだからな


「あっちなみに生徒会の真下にある教室から入りましたよ」


「いやそれでもヤバいのはヤバいのよ」

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