イルカショー
八崎メルルと別れてから俺と九条輪廻はイルカショーを見に来ていた
一人の女性がいるかを操りそれを楽しく眺めるショー
まるでいるかを操る様は本当の超能力みたいだ
イルカが飛び水が飛び散る女性とイルカの二人の息が合うことでこのショーは完成される
俺は興奮して九条輪廻に自然と肩を引き寄せ合いながら話す
「今の見たかよカッコ良くてきれいじゃなかったか俺はあんなことをやってみたいよ」
「そうですね本当にきれいですでもカッコ良くはない気が」
「いやだってさここまで出来るまで色々頑張ってやったんだろうなと思うと様々な物語が垣間見えるじゃん俺はそれが一番興奮するんだよだから主人公みたいでかっこいいなと思ってさ」
俺は満面の笑顔でそう熱く語るそしてあっ熱く語りすぎてダサかったかもそう思いチラリと九条輪廻を見る
九条輪廻は少しだけほでった顔と満面な笑顔がどこか魅力的な彼女の顔を間近でみたときどこか
ドキッ
俺は心臓を抑える
なんだこの感情めちゃくちゃ熱くなってもしかして俺は好きなのか
「どうしたんですか」
「いやなんでもないよただこの楽しい時間が永遠に続けば良いのにと思えただけだ」
「ええ気持ちが悪いことを言わないでくださいよ」
「気持ちが悪くはないだろ」
「あっそういえばかっこいいって言ったときの感想で思ったんだけどさ山田って主人公を探してたんだよな」
「そうだなそしてそんなときに」
「あたしが現れたんですよね」
なんだか懐かしくなって俺は目をつむりあの日九条輪廻と出会ったときの事を思い出す
俺が中学校一年生の時だ
主人公がいてくれたら支えたいけど現実にいるわけがないよなそんなことを考えながら校門をくぐる
入学式の日俺はいじめられている子に出会った
主人公ならきっとなにも考えずに助けていたんだろうけど俺は主人公じゃないから見て見ぬふりをしようとしたら「やめなさい」
そういっていじめられている子を庇いいじめっこたちのことから守る
「複数に一人で勝てるわけがないそんなことを分かりきっているのに守ろうと頑張ろうとしている姿を見て俺はああかっこいいこんな主人公なら俺も支えたいそう思えたから動けたんだ」
俺は思わずそう呟くそして彼女はその呟きを聞きテレる
「えへへそんなことないですよそれにあたしとしてはかっこいいよりも可愛いの方が嬉しいです」
「悪いそうだよな」
「でもあなたに誉めてもらえるならどんなことでもあたしは嬉しいです」
うんやっぱり動いて良かった俺が思い描いていた関係ではないけどこの関係で良かったと今なら言える
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