恋人繋ぎとからかい

俺は過去の思い出を振り返り九条輪廻の元に帰ってきていた


「よお悪い待たせたな」


「いやそんなに待っていないから別に良いけど裸なのはどうにかしてくれ」


「俺の頭はどうかしているからな」


「急にどうかしたの」


「……いやわるい急に思い出してこんなことをいいたくなったんだ」


「ふぅんそう振り返るのも楽しいものね」


「まあ過去を振り返って今の自分を考えることが出来るからな」


「未来を想像して自分が今どうしたいのかも分かるからねってこんなこと話している場合じゃないわ」


「ああデートいかなくちゃな」


「といっても今の時間はもう夜だから今日は一旦帰りましょう」


「悪いそうしてくれると嬉しい」


「いえそっちの方があたしとしても嬉しいですし」


俺は家に帰り明日のデートの準備をした


九条輪廻はどんなデートをするのか教えてくれなかったけどやはりデートなら衣装は整ったものがいいよな


本来のデートは裸でやったりはしないんだ


なのになんで今回はあんなデートになったのか今更ながらおかしいと言わざるおえない


そして、俺が選んだ衣装は無難ないつも着ているような服だった


気合いいれすぎて滑ったらいやだし逆に気合いいれなさすぎるとダメだしならば普通がベストだろ


そう思って九条輪廻に言われた場所に来たのだが10分前に来てしまった


まあなにがあっても良いように待ったほうがええよな


駅に立っている大きな柱に背中を押し付けてゆったりとまっていると


「やあ待ったかい」


そういって九条輪廻が腕を大きくふりながら俺の方に走ってくる


俺は時計を見てまだ五分前であることを知って九条輪廻も早く来てくれたのだと少しだけ嬉しく感じた


「いやそこまで待ってないよさあ行こうか」


「うんそれじゃあ案内するね」


そういって自然と九条輪廻が恋人繋ぎをしてきた


少しだけドキドキしたが慣れている九条輪廻を見てふと疑問に思ったことを口にする


「慣れているけどもしかして恋人がいたことがあるのか」


「えっいたことありませんけど」


「そうかいや自然と恋人繋ぎをしてきたからもしかしていたんじゃと思ってな」


「もしかして嫉妬をしたんですかぁ?」


からかわれて俺は少しだけ顔を横にそらす


その時にふと九条輪廻の顔が見えてその顔が少しだけ赤らめていてあれ?もしかして九条輪廻も照れているのか鈍感な俺はようやくその時に気づいたのだった


からかってきたのも自然に恋人繋ぎをしてきたのも照れていることがバレたくなかったからなのか


俺の彼女候補川いすぎるだろぉぉぉって叫びたくなるぐらい可愛かった

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