無一文から始まる恥ずかしい日々

乙女が昇る‥‥大人の階段‥‥?

 当然とうぜんですが、望月もちづき真愛まりあ(18さい処女しょじょ)は、ずかしくも全裸ぜんらのままです。



 もちろん、ありのままの裸体らたいは、恥部ちぶ局部きょくぶを、直接ちょくせつかぜ』にもさらしています。


 ところで、彼女かのじょは『色々いろいろ意味いみ』で、無事ぶじに‥‥王都おうと噴水ふんすい広場ひろばに、辿ただきました。

 そこで、真愛まりあは、噴水ちかくのベンチに、腰掛こしかけます。


 相変あいかわらず、周囲しゅうい視線しせんを『豊満な裸体グラマーボディー』にびていますが、恥じらう気持きもちを『ひたすら』に‥‥つづけていました。



 しばらく、ベンチでごしていると‥‥彼女の左手ひだりてこうに、なにかのシステム紋様もんようかびがります。

 そして、唐突とうとつに、システム音声おんせいひびきました。


『おたせいたしました!

 時空じくう移動いどうによるシステムエラーから、復旧ふっきゅうしました』


おそいよ‥‥チェインバ‥‥!

 ところで、この状況じょうきょう如何どうにからない?」


 真愛のけに、システム『チェインバ』がこたえます。


不可視装甲シールドを、身体からだ全体ぜんたい展開てんかいします。

 また、至近しきん周囲に、力場フィールド形成けいせい‥‥貴女あなたへの猥褻わいせつ行為こういを、禁止きんししました』


 真愛は、西暦せいれき2030ねんまれです。

 すでに、地球ちきゅうで、それなりのステータス・システムを、っていたのです。



「けど‥‥これから、全裸無一文むいちもんで、如何なることやら‥‥

 この世界せかいって、低用量ていようりょうピルとか、生理せいり用品ようひん入手にゅうしゅって?

 三日みっかの全裸公約中こうやくちゅうに、月経げっけいたら‥‥ながし?」


 真愛は、全裸のうえに、生理用品の心配しんぱいをしていました。


娼婦しょうふのアミュレットが、RX-787G通信つうしん仕様しようを、何故なぜだかたしています。

 しかも、かなり信頼性しんらいせいたかいシステムです。

 そこで、調しらべたところ‥‥低用量ピルにわる機能きのうが、存在そんざいしました』


かった‥‥垂れ流しは、回避かいひか‥‥

 それよりも『おとこどもの視線をにして、れたらヤバイ』とおもった途端とたん‥‥

 余計よけい意識いしきして、股間こかんがピンチ‥‥もう、根性こんじょう限界げんかい‥‥」


 ストレスや緊張きんちょうで、真愛の生肌なまはだに、脂汗あぶらあせが浮かんで来ました。



 唐突とうとつにも‥‥真愛が、あからさまに両手りょうてで股間をおさえて、裸体を『くの』にしてうつむきました。裸身らしんすべてが、極度きょくどの恥じらいで、あおざめています。


「濡れてきた‥‥痴女ちじょ確定かくていだ‥‥おさまらないよぉ‥‥」


 おもわず、真愛は、大粒おおつぶなみだとしました。裸体にも、大粒の汗が浮かび‥‥周辺しゅうへん男性だんせい性欲せいよくを、かなり刺激しげきする『エッチな』です。



 初夏しょか日差ひざしの広場で、処女の裸体が汗にまみれて、官能的かんのうてき光沢こうたくしてきました。


 無論むろん、その『汗だくヌード』は、男性たちの視線を、よりせて‥‥かれらは、あしめて、魅入みいっています



 真愛の乙女おとめが、絶体絶命ぜったいぜつめい最中さなか――


『娼婦のアミュレットから、好意的こういてき提案ていあんです。

 ‥‥緊急きんきゅう事態じたいなので、詳細しょうさいはぶきます!

 承認しょうにんしますか?』


「承認‥‥します‥‥」


『システム統合とうごうを、開始かいしします』


 提案を承認すると、根性てた『真愛の裸体』を、ひかり模様もよう『システム・エフェクト』がつつみました。



 左手のシステム『チェインバ』の紋様と、くびけていた『娼婦のアミュレット』が消滅しょうめつして‥‥代わって、下腹部かふくぶに、卑猥ひわいな模様『淫紋いんもん』が出現しゅつげんしています。


「‥‥なっ!」


 淫紋は、受精じゅせい器官きかんをモチーフにした『本格ほんかくかつ猥褻わいせつ』なシステム紋様でした。セクシーピンクいろをしています。

 紋様を、目立めだたせるためか‥‥体毛たいもう一部分いちぶぶんが、消滅していました。



 ふたたび、システム音声がします。


われは、しんシステム「フェイト」なり!

 これから、バイオニックたい試運用しうんようおこなう』


「チェインバ‥‥なんできゅうに、横柄おうへいに‥‥

 えっ‥‥!」


 いきなり、真愛の裸体のうであしが、半分はんぶん機械きかいわりました。ひじ関節かんせついたっては、完全かんぜん金属きんぞくです。しかも、腕と脚は、ロックを解除かいじょするだけで、はずせる仕様です。


「なっ、ななな‥‥!

 これって‥‥オナドール‥‥?」


 まるで、真愛の肉体にくたいが、男性け生理用品『ラブドール』にわったようでした。

 彼女の下腹部の淫紋が、まさにアダルト玩具がんぐ商用しょうようマークに見えました。



 真愛の困惑こんわく無視むしして、フェイトがかたります。


『バイオニック体の適用中てきようちゅうは、オリジナル体の保全ほぜんが行われる。

 精神せいしんアプローチについても、バーチャルリアリティ経由けいゆとなる』


「どおゆう‥‥こと‥‥?」


たとえ、性的せいてき行為こういおこなっても、オリジナルの肉体と精神は‥‥処女のままだ』


 フェイトの言葉ことばに、真愛は‥‥不本意ふほんいながらも、興味きょうみちました。



 ところが、きゅうに‥‥真愛の身体の自由じゆうが、かなく成ります。言葉ことばさえも‥‥自分じぶんでは、自由に成りません。


「これから、性的交渉こうしょうの試運用を行う‥‥」


 この言葉は、真愛のくちから、フェイトがはっしました。

 そして、全裸のままのバイオニック体が、繁華街はんかがいかって、あるきはじめました。



「おじさま‥‥わたしと、たのしまない?」


 繁華街のなかほどで、真愛のバイオニック裸体(フェイトが操作中そうさちゅう)は、スケベそうな中年ちゅうねん男性だんせいと、路地裏ろじうらはいってきます。



 そこでは、性的交接こうせつ種付たねづけ)が、ねっとり『こってり』と行われました。

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