第11話 欲望 -トオリマ-

全ては自分が置かれた環境から始まったのかもしれない。4人家族で僕には兄が居るのだが

両親は幼い時から僕と兄を比較し続け、優秀な兄は常に2人から褒められていた。一方で落ちこぼれの僕は褒められた試しもない…。

「出来が悪い」、「努力が足りない」、「何故、兄が出来てお前が出来ないのか。」

そういった言葉を投げ掛けられる度に僕は言われもない苦しみに苛まれていた。

小学校、中学校迄は良かった……でも高校に上がった時から更にそれはエスカレートしていった。

家庭内での居場所は無く、僕はいつしか他人同然として扱われ始めた。必要最低限の会話はするのだがそれ以上の事はない。家庭での僕の居場所は無かった。高校でも目立たない存在だったものの親しい友人は3人程居た。

彼等から教えて貰ったゲームで遊んでいる時が

唯一、心安らぐ時間でもあった。


だが…僕の両親はそれを許さなかった。


友達と僕を会わせない様にし、寄り道する事も許さず…休みの日も祝日も家で勉強する事を強いてきただけでなく……塾にも通わせられた。やがて友達とも疎遠になってしまった僕は孤立し有名大学への進学へ向けての勉強に明け暮れる日々が続いた。

そんなある時…立ち寄った公園で見たのは

仲良く遊ぶ歳下の子供たちの姿だった。

何故彼等は僕みたいな目に遭わず…苦しまず……あんなに笑っていられるのか。


許せなかった……。

何故自分だけが。

何故…どうして……。

気が付けば激しい憎悪に支配されていた。

僕の怒りの矛先は子供へ向いた…そしていつしか僕はネットでのとある噂を元にした怪人に

成り済まして彼等を襲う様になった。

此方を見て怖がり、怯える顔を見ていると堪らなく心地が良い……。夜に勉強しているフリをして部屋から抜け出し…塾帰りの子供達を襲い、学校帰りの子供が1人で居る所を狙って襲う。それが今では日常と化していた。

そんなある時…僕の前に学生服を着た見慣れない女が現れ、こう言ったんだ。


『お前は良い器をしている…。どうだ、もっとお前の望む事を果たしてみたくはないか?』


そう言って僕に手渡して来たんだ。

赤黒くまるで血の様な色をした小さな赤い玉を。それからは人生が大きく変わった様な気がするんだ……僕にしか出来ない事を成し遂げているという達成感と快感を味わっている気がする。これが…これこそが僕の求めていた事なのかもしれない。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

蘭と由利香は保護した2年生の児童、中村美結を連れて保健室で話を聞いていた。彼女の話では例の存在が現れたのは今から約1年前からで帰り道に1人で歩いていると追い掛け回されたり、刃物で手足やランドセル等を斬られるという事案がポツポツと起き始めていたのだという。事情を知った教員や親に相談した結果、集団下校等の措置や近隣住民によるパトロールも警察の捜査も行われたが犯人は見つからず。

そして決定的になったのは刺されたという児童がポツポツと出始めた辺りからだった。

刺されたのは2年生の男子児童で公園で友達と別れた所を狙われ、命に別状は無かったものの

心に深い傷を負った為か今も保健室登校が続いているのだという。


「赤い紙を拾ったら殺される…っていうのはいつから?」


由利香がメモを取りながら頷き、先程の話を再びしてみた。


「お姉ちゃん達が来る数ヶ月前から。それを拾うとさっきみたいなのが突然出て来て…それで追い掛け回されるって噂が有るの。まさか本当だったなんて……。」



「私もビックリしてるよ…マジ怖かったもん。追い掛け回されたりとか、ランドセル斬られたりとか…それ以外で他に何かされたりとかした?」



「そういえば前に奈緒ちゃんって子が塾から帰ってた時に腕とか足が急に痛くなったって言ってた。後は早百合ちゃんとか萌衣ちゃん、七海ちゃんも加奈ちゃんも同じ事されたって。」



「…腕や足が急に?」


蘭がそう話し掛けると美結は頷いた。


「うん。見せてもらったら赤い点が足とか腕に沢山有って……。」



「…お話してくれてありがとう。私達が必ず犯人を捕まえる、だから安心して。」



「大丈夫…だよね?また公園とか外で友達と遊べるよね?」



「…大丈夫。」


蘭が宥めてから美結と指切りを交わすと由利香と共に美結を連れて保健室を後にする。

彼女を自宅まで送る形で歩いて行き、見送った後に2人は住宅街や公園を歩いて回り始めた。


「やっぱり不審者の線が濃厚だよね…最初は怪異とか悪霊の線を疑ったけど、美結ちゃんにもアイツが見えてたんだもん。」



「…あれ位の歳の子でも見える時は有る。けど、あの赤いマントは恐らく人間。」



「何れにせよ、許せないよ…子供ばっか狙って怖い思いさせるなんて!」



「…うん。私も由利香と同じ気持ち。」


公園を一通り見て回った後、美結から教えて貰った塾の有る方面へ向かって歩く。そこは突然腕や手足が痛むという謎の異変が起きる場所でもあった。学習塾から少し離れた位置へ来ると由利香が先にその周囲を歩いてみるが特にこれといって異変を感じず、彼女に手招きされて蘭も近寄ってみたが何も感じなかった。


「…?何か落ちてる。」


考えている由利香を他所に蘭は原因を自分なりに探してみる。すると電柱近くに転がっている小さな球体を見つけ、拾ってみるとそれは黄色い色をしていた。


「…由利香、これ何?」



「んー?何これ…玉?取り敢えず持って帰ろ、椿さんなら何か解るかも。」


ふと由利香も足元を見てみるとやはり同じ色をした玉が側溝の中や通りの端に幾つか落ちているのを発見する。それ等を数個拾って鞄から取り出した透明なチャック付きのビニール袋へ

放り込んだ。日が沈んで夜になった為、調査を切り上げて事務所へ1度戻ると2人は椿へ一通り報告を終えた後に例の玉を彼女へ見せてみる。納得した顔で頷いた椿が机の2番目の引き出しを開け、1つの拳銃を取り出して机の上へ置いた。その銃の形はグロックと呼ばれる物と酷似している。


「椿さん、もしかしてこれ…銃?」



「ご名答。但し…唯の銃じゃないんだなー、これが。本物なんて持ってたら私が捕まっちゃうからねぇ。確か此処をこうして…これをこうで……っと。」


彼女は慣れた手付きで銃底からマガジンを取り出すと左手の親指の指先で玉を取り出す。

すると2人が拾ったのと同じ玉がコロッと机の上に出て来た。


「アンタ達が拾ったのはモデルガンの玉。つまり…話を整理するとコレを使って子供を撃ってたって事になる。腕や足に赤い点の様な痕が残ったのもそれが原因だろうね。」



「…子供をこれで?」



「そう考えると全て合点が行くだろう?暗闇に紛れ…子供を死角から狙って撃ち…そして自分は愉悦に浸る。はははッ、そういう輩の常套手段じゃないか。」



「…愉悦に浸るとはどういう事ですか?」



「そういう趣味の人が世の中には居るって事さ。それとコレは無闇に人に向けるモノじゃない…下手すりゃ大ケガするよ。まぁアンタ達は触る事無いだろうけどねぇ。」


慣れた手付きでモデルガンの玉をマガジンへ戻して嵌め直すとそれを片付けてしまった。


「っと…そろそろ出る頃だね。人ならケーサツ、怪異の類なら斬る…やる事は変わらないよ。さ、行った行った!」


椿がパンパンと2回手を叩くと2人は頷いて事務所から立ち去った。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

学習塾から出た女子児童が3人歩いて行く。

そして分かれ道で1人になった時、街灯の有る通りを歩いて行くと後方にある通りの角から少女へと狙いを定める人影が有った。

頭から鞄を背負った背中…そしてゆっくりとそれが足へ照準が向いた時、後ろから声を掛けられる。


「そこまでだよ、連続襲撃犯!やっと見つけた…!!やっぱりアンタだったんだ!!」


由利香が手に持った懐中電灯を用いて相手を照らすとそこに居たのは学校で遭遇したあの赤いマントに白い仮面を付けた何者か。その右手には黒いモデルガンが握られていた。


「お前ら…何で!?」



「大人しくしなよ、もう逃げられないんだから!」


相手が僅かにたじろぐと同時に手にしていた

モデルガンを投げ付け、その場から走り出す。由利香がそれを躱してから逃げた相手の後ろを2人が走って追い掛けて行くと逃げた先は子供が襲われている公園ではなく夜の小学校。相手は器用に裏口の格子へ黒い手袋を付けた両手を掛けて登って越えると今度は非常階段を駆け上がって校内の3階へ逃げ込んだ。

蘭達も後を追って同じ形で中へ入ると由利香は

ライトで頻りに周囲を照らしている。

幸いにも2人は依頼主である小野田から許可は貰っている為、不法侵入とはならないのだが

何処へ逃げたか迄は解らない。


「あのヤロー、何処行ったわけ!?」



「…私は上を探すから由利香は下を探して。微かに何か嫌な気配を感じた。」



「こういう時の蘭の感って妙に当たるんだよね…ホント!」


お互いに頷くと蘭は階段を駆け上がって4階へ向かうと静まり返った雰囲気と共に肌を冷たい空気が撫でる。ゆっくりと歩みを進めて行くと5年生と6年生のクラスが有る事が解った。

蘭が廊下の中程へ差し掛かった時に気配を感じて後方を振り返ると赤いマントの人物が刃物を片手に蘭を襲って来たのだ。


「くたばれぇええええッ!!」



「…ッ!?」


咄嗟に蘭は後退しそれを躱すが反応が僅かに遅れたのか4度目に放たれた刺突によって右腕を斬られてしまった。つうっと赤い血が滴り、痛みを感じて表情をしかめたが相手はそれでもお構い無しに蘭を殺そうと幾度も刃を振り回して来る。


「…どうして、どうしてこんな馬鹿げた真似を!!」



「五月蝿い黙れ!!お前を殺ったら次はあの女だ!!見られた以上…此処で死んで貰う!!」


振り下ろされた一閃を躱した蘭は相手の顔面へ向けて右手で掌底を繰り出し、怯ませると今度はその場で身体を左へ捻って回し蹴りを繰り出し追い討ちを掛けた。だが手応えは感じられず

やはり何かあった時の為に内側に何かを仕込んでいるのは間違いない。


「…効かない!?」



「クソッ、さっさと死ねやぁああッ!!」


再び相手が襲い掛かるも蘭は臆せず、刺突を数回放った後に再び突き出された右手首を左手で掴んで仮面の付いた顔を右手で力一杯幾度か殴ると仮面が破損し悲鳴と共に相手が後退し顔を抑えている。

相手が左手を離した時に蘭が様子を見ると

割れた右側から見えたその顔は男で、歳は恐らく20代位。伸びた前髪から覗く目が彼女の事を鬼の様な形相と共に睨んでいた。


「何で俺の邪魔を……!!」



「…此処に通う子達が貴方に苦しめられている。そして貴方はもう逃げられない…何故こんな真似をする。答えて、この子達が貴方に何をしたの?」



「ッ…お前なんかに…解るもんか……お前なんかに俺の気持ちが解るもんか!!此奴らは何の苦しみもなく…何の不自由もなく……ただ平然と馬鹿みたいに…ヘラヘラ笑って毎日過ごしやがって……ムカつくんだよ!!」


男の言い放つそれはまるで内側に溜まった憎悪を吐き出しているかの様にも見える。

彼に何があったのかは蘭には解らないが、

内側に溜め込んでいるそれは相当な物なのだけは解っていた。


「…それが気に入らないの?」



「悪いか!?どうせ…お前もそうなんだろ?俺と違って…アイツらと同じく毎日毎日、ヘラヘラ笑って馬鹿みたいにお気楽に過ごしてるんだろう!?」



「…馬鹿みたいには笑っていない。けど…人がどの様に生き、どの様に振る舞うかは個人の自由…貴方の意思で動かせる事柄じゃない。」



「今度は偉そうに説教かよ…。それにアイツらはな、俺という存在が居る限り…毎日震えながら…毎日怯えながら過ごすんだ…この先もずっと永遠にな。だから俺の邪魔すんじゃねぇよ!!」



「…自分勝手。」



「あぁ?そんなの、誰だって同じだろうが!!それともお前は違うってか?」



「…例え私が貴方の言う事を全てこの場で知ったとしても、それだけで他人を傷付けても良いという解釈にはならない。」



「はッ、そうかよ…もう面倒だ…此処でお前を殺してやる……説教はもうウンザリなんだよ!!」


そう言って彼が取り出したのは赤い玉、飴玉の様なそれを口の中へ放り込んで噛み砕いて飲み込むと目付きが変化し人間の歯が獣の様な牙へと変化。瞳もまた血に染った様な赤い色をして怪しく輝いていた。


「…自分から悪霊になった!?あの玉は一体…ッ…!」



「グルルル……グガァアアアアアァッ!!」


唸り声と共に咆哮、手袋を嵌めている左右の両手はいつの間にか指先から鋭く伸びた爪が生え揃っていた。


「…人の身でありながら、人の姿…そして心を自ら捨ててしまった。」


蘭は自ずと左手に握っていた刀袋から右手で刀を取り出すと袋を手放し、左手へ持ち替える。

そして左手の親指で鍔を持ち上げては右手で柄を握り締めると鞘から刃を引き抜いてから鞘をその場に手放す。カランという乾いた音だけが夜の校舎の廊下へ響いた。


「…こうなってしまった以上、私はお前を斬らねばならない。」



「ウゥ…ッ…グルルァアアアアッ!!」


相手が咆哮し爪を武器として蘭へ真っ向から襲い来る。彼女は振り下ろされた右手の爪を紙一重で左に躱して背後を取ると背中を右袈裟斬りに一閃し後退。そして振り向いて襲って来た所を擦れ違う形で斬り裂いた。血液が飛沫し廊下へポタポタと滴り落ちる、それでも相手は彼女へ立ち向かうと割れた仮面を手で投げ捨てては

今度は左右の爪による連撃で蘭を攻め始めた。

刃を用いて次々と弾き返す度に火花が散り、刀を持つ左右の手には衝撃が刃を通して伝わって来る。


「グォオオオオオッ!!」



「うッ…ぐ…ッ!!」


そして不意に放たれた突き上げる様な一撃により刀が弾き飛ばされ、天井へ突き刺さる。

視線を戻した直後に蘭の腹部へ鋭く鈍い痛みが走った。


「っぐぁ──ッ!?」


身体が大きく吹き飛ぶと離れた場所へ背中から叩き付けられてしまう。痛みと共に身体を起こそうとした直後に跳躍し距離を縮められ、咄嗟にその場で両足を内側へ折り畳んでから両手を床に付けて後方へ飛び退く様にそれを躱すと大きな衝撃と共に先程まで居た場所が大きく凹んでしまった。口から唾液を滴らせながら起き上がると赤い瞳を爛々と輝かせながら鋭く尖った牙を剥き出しにして蘭へ向けて襲い来ろうとする。


「蘭、伏せてッ!!」


蘭の後ろから聞こえた叫び声の直後にその場へ伏せると青白い光が相手の身体を3回程刺し貫く。耳をつんざく様な悲鳴と共に怯んだのを気に蘭が自らの獲物を取るべく相手の右横をすり抜けて走り、右足で跳躍し天井に刺さっていた刀を引き抜いて着地。

振り返り、柄へ左手を添えてから再び正面で身構えると彼女は深呼吸した後に刃を右斜め下へ構えた状態から駆け出した。結ばれた黒い髪が風に靡き、その最中に彼女の左右の瞳も瞳孔が変化した直後に血の様に赤く染まる。


「グ…ウゥッ…ウゥ…ガァアアアッ!!」



「──ッ!!」


一瞬で擦れ違うと共に相手が振り下ろそうとした左腕の肘から先を切断する形で一閃、残る右腕を蘭の頭上から振り下ろさんとした直前に今度は左斜め下から逆袈裟斬りにより右腕を同様に肘から先を斬り落とした。斬り落とされた箇所から吹き出した血液が更にボタボタと垂れて床を赤く染めていく。


「ギャアアアアアアアッ!?」


そして悲鳴と共に膝から崩れ落ちてしまうとその場にうつ伏せの姿勢で横たわった。

身体が幾度か痙攣した末に動かなくなると肉体が黒い塵の様な姿へ変化しその場に崩れ去った。刃の血払いを済ませた蘭は瞳を閉じ、元の状態へと戻ると由利香が彼女の傍へ駆け付けた。


「ら、蘭…さっきのって……。」



「…私達が探していた人。彼は自分から悪霊へ変わり果てた…。」



「彼って……やっぱり男だった?」



「…うん。後は椿さんと国例の人が何とかしてくれる、私達の役目は此処でお終い。」


蘭が鞘を拾いに向かい、納刀する様子を後ろで見ていた由利香は再び口を開く。


「ねぇ蘭、アイツ何か言ってた?」



「…此処に居る子達の笑顔や笑い声が憎い、だから襲ったってそう話してた。私の憶測だけど…もしかしたら彼の家は多分あの公園や塾と近かったのかもしれない。」



「通り魔…というか単に自分勝手なだけじゃん。人間の方が怪異とかその辺のヤバいのと比べると余程タチ悪いっていうか。解決はしたけど……何かイヤな感じ。」


不満を漏らす由利香と共に2人は深夜の学校を後にした。

┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

その後、椿の調査により彼の所在が明かされた。事件を起こした相手の本名は奥田正人おくだまさと、有名大学に入学したものの2年時に中退。それ以降に関しては自身の部屋へ引き籠る様になってしまったのだという。

一方の兄はそんな弟を見限る形でいつの間にか会話の1つもロクに交わさなかったらしく、

両親も正人の事を見放しつつ有った事から

家族仲は良かったとは言えない。

母親は彼を引き篭もりを更生させる為の支援学校に通わせるべく手続きを進めていたらしいが本人と揉めた事が大きな原因となり、上手くは行かなかったらしい。


そして事件に関しての詳細なのだが国例により伏せられ、家族へ伝えられる事はない。

無論…依頼者である小野田本人にも詳細は伝えられなかった。その代わりとして伝えられたのは正人が夜の20時頃に犯行を行う直前、小野田の元へ訪れた少女2人がその光景を偶然にも小学校からの帰り道に目撃し警察へ通報した事で正人が犯行を認め、逮捕された……という物。今回の様なケースは滅多に無いレアケースである事から一連の処理は全て国例により済まされている。

ヒトが化け物に変化し襲って来た……などという馬鹿げた話を誰が信じるのかという事もその中には含まれていた。安易に信じられない事だがこうした馬鹿げた話は現実にも起きてしまっている……ヒトがヒトならざる者へ変貌するというケースは今回が初めてだが、一般人が知らない事実が出回っているのは紛れもない事実であった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る