第5公演 主演「丸井コウダイ」様
第13幕 丸井コウダイ(1)
なんで!!
どうして俺がこんな目に遭わなきゃならない!!
今まで散々、真面目に働いてきた。
たまの休みに、ストレス発散してただけだったのに!
俺は、炎に囲まれて、行き場を失っていた。
この間から目星をつけていた店に行ったら、気づいたらどうにもならない事になってしまっていた。
あぁ、なんてついてない人生だったのだろう。
妻もなく、子もない事は幸いだったかもしれない。
だが、俺の人生でついていると言えるのは、きっとこれだけだ。
後は、階段を転がるだけの人生だった。
燃え広がった炎は、俺の身体に燃え移る。
呼吸する度に喉が焼ける。
チリチリと焦がされていく皮膚は、もはや痛みも感じなかった。
「み、みず……。」
最後に絞り出した言葉は、俺の身体と一緒に焼け焦げて塵になった。
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