第37話 アンの夢の中の花嫁さん
アンは写真を手帳にしまいました。
そして、テントを出ました。
アルムの夜空には満天の星空です。
星達に手が届きそうです。
「あーあ、なぁんて美しい姿なのかしら。
お星さまって女神さまのドレスのスパンコールなんだわ。
こう、裾をひらひらりと靡かせながら歩くの。
あ、いけない!また、想像の世界に飛んでしまうところだったわ。
あの写真の女性、、、。」アン
アンは思案中。
そして長いこと腕を組みながらテントの周りを歩き回っていました。
流れ星がひとつ。
「あ、閃きがあったわ!流れ星さん、ありがとう。
そうよ、そうそう。ふたりをくっ付ければいいんだわ。みんな祝福してくれるに違いないわ。
さてとそれが決まれば、今夜は寝ましょう。
ふぁ〜〜。」アン
アンは干し草のベットにパタリと倒れ込み夢の中です。
「あー、今日は結婚式ね、ついにこの日が来たんだわ。
ハンスさんはタキシードがお似合いだわ。
金髪で少し前髪がカールしててそれをかきあげる仕草が素敵。
さてと花嫁さんのところは準備できたかしら?」アン
花嫁さんの控室には純白のドレスの裾が長く
伸びています。レースのウェディングベールには刺繍がほどこされていました。
エーデルワイスの花でした。
花言葉は思い出。
ウエディングベールの刺繍を提案したのは
アンでした。アンはマリラから教わって
エーデルワイスの花を刺繍したのです。
「やっぱり、良くお似合いだわ。
花言葉もふたりにはぴったりですもの。
我ながらよく頑張ったと思うわ。
これは、みんなに賞賛されてもいいはず。」アン
アンは花嫁さんに声を掛けました。
後ろ姿の花嫁さんは振り返りました。
「とーっても綺麗ですわ。
ロッテンマイヤーさん。」アン
アンは寝言を言っていました。
みなさん、ハンスさんの写真の女性は
誰にそっくりだったか?
わかりましたか?
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