第21話 ヨーゼフの家出先は?
外の騒ぎを聞きつけてアンとロッテンマイヤーさんがやってきました。
「まあ、ヨーゼフどうしたの?その頭、、。
山犬と喧嘩したのね。
ああ、なんて気の毒なんでしょう。
そうだわ!私、マリラから赤チンを持って行くように言われたの。傷には赤チンよ!
待ってて!」アン
アンは赤チンをヨーゼフの頭に塗り塗り。
ヨーゼフの頭は真っ赤っかになりテカテカに光っていました。
「うわーー!ヨーゼフの頭が真っ赤だわ。
まるで、お猿のお尻みたーい。
あはははーーーー!!」ハイジ
「これ、ハイジ。そんな事はありゃあせん。
どれどれ、、。ん、ぷぷ、、。ぶぷぅー。」
オンジ
おじいさんは本当にそうだ、発情期の猿のお尻みたいだと思ったら、笑いを堪えるのに必死でした。
ヨーゼフは悲しくなりました。子犬の時から
偏屈、頑固なおじいさんの友達としてやってきたのに、裏切られた気持ちでした。
「わぉーーん、、、。」ヨーゼフ
ヨーゼフは走って何処かに行ってしまいました。
「あら?どうしたのかしら?ヨーゼフ。
どこかへ走って行っちゃったわね。」アン
「きっと、アンさんが赤チンを塗ってあげたから嬉しくなって走り出したんですわ。
獣と言うものはそうしたものです。」
ロッテンマイヤー
「そうなのー?ヨーゼフ、喜んでたんだー!
あはははーー!よかったーねー、ヨーゼーフ!」ハイジ
おじいさんは、ヨーゼフすまないと思いました。
追いかけて謝らなければと思うのですが、
あの頭を見たら、笑いを堪えられる自信がありませんでしたので、、、。
仕方ない、暫くはヨーゼフの好きにさせようと決めました。
ヨーゼフはペーターの家にいました。
「どうしたんだい?ヨーゼフ?頭が真っ赤だ。」ペーター
「ペーター、誰か来たのかい?ハイジかい?」
おばあさん
「違うんだ、ヨーゼフなんだ。なんだか、頭に怪我して血がで出てるんだよ、おばあさん。」
ペーター
「そりぁ、いけない。ヨーゼフこちらにおいで。」おばあさん
ヨーゼフはおばあさんにこれまでの事を
わんわんわんと涙ながらに話しました。
おばあさんはヨーゼフの言葉がわかるのです。
「なるほどねぇ。アンとロッテンマイヤーさんが来てからロクな事がないんだね。
うんうん、傷が治るまで、毛が生えてくるまで
ここにいたらいい。
ここにいることはペーターからオンジに伝えさせるから。心配いらないよ。
さあ、ゆっくりおやすみ。」おばあさん
ヨーゼフは気持ちをわかってもらえたので
悔しい気持ちはありましたが、のんびりと
おばあさんの足元で眠りました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます