第19話 おじいさんの意見は無視

シチューはアンの味付けが良かったので

みんなで美味しく頂きました。

しかし、アンは不満です。

大きなジャガイモをそのままにして

作りたかったからです。


「ロッテンマイヤーさん、明日からは私とこの家で家事をやりましょう。

私達、ただ、ご厄介になっててはいけないと

思います。」アン


「そうですわね。

アンさん、、。あたくし、家事と言われましても何をしたらいいんですの?」ロッテンイヤー


「そうね。

マリラは朝の食事の支度をしたら、洗濯をするわ。そして、掃除ね。床を履いて雑巾でふくの。家中のホコリなんてないもの。

それが済んだら買い物に行くわ。

お昼、晩御飯。お茶の準備もしなきゃ。

繕い物もあるわ。考えてみたら、マリラって

働き者だわ。全く、尊敬に値する女性だわ。」

アン


「え、そんなにやるんですか?

あたくしにできるでしょうか?何しろ経験した事がありませんもの。」ロッテンマイヤー


「経験と言うものはやらなければ始まりませんわ。ロッテンマイヤーさんはご自分の得意な事ばかりをされて来たようですわね。

ここでは、新しいロッテンマイヤーさんに

なりましょうよ。

そう、その髪型といい、とても素敵ですもの。

ああ、漆黒の髪が動くと揺れてるなんて

それだけで人生の半分は幸福ですわ。」

アン


「そうですわね。違うあたくしを解放してみたいですわ。

あたくし、少し頑固になっていましたわ。

おほほほーほ。」アン


「うむ、あのうですな。ロッテンマイヤーさん

前の髪も似合っておったと思いますがな。」

オンジ


「なんで?おじいさん、ロッテンマイヤーさん

今の方が私は好きよ。

だって怖くないんだもん。

服も刺繍がついててとてもきれいー。

きれい、きれいーーっ!」

ハイジは、椅子の上で飛び跳ねました。


おじいさんは、女ばかりで少数派でしたので

もう、ダメだこりぁと諦めました。

おじいさんは家出しようかなと思いました。


「わん!うわわん!うがおん!」

ヨーゼフはそんなおじいさんに言いました。

おじいさんよ、自分だけ逃げようってか?

ロッテンマイヤーさんを呼んだのはあんたじょねーの?

責任とってくれよー!


おじいさんはヨーゼフが睨みをきかせて

ドスのきいた鳴き声をするので、

もう、寝よう、、、。

それしかこの現実から逃げられないと思いました。








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