第17話 操り人形?猿踊り?
そうこうしていますと、山からハイジとペーターが帰って来ました。
「あら?なにかしら?
家の前で踊ってる女の人がいるわー!」ハイジ
「うへー、きれーな人だなぁーー。」ペーター
おじいさんはハイジとペーターが降りてきたのを見て、焦りました。
こんなモノを見せてはいけない。
「ごほん、あのう、ロッテンマイヤーさん、
アンが夕飯を作ってくれとるのです。
手伝ってもらえませんかの?」オンジ
「あたくしが??
やった事ありませんのよ。それに、気分がとてもいいんですの。
あたくし、ワルツだけは上手ですのよ。
おーほほほ。」ロッテンマイヤー
「えっ?それはワルツだったのですか??」
おじいさんはサーカスの猿が芸をしてるのかと
思ってました。
「ロッテンマイヤーさん、あのですな。
アンは空想にふけると手が止まってしまう癖があるのです。
見てくれませんか?でないとご飯にありつけそうにありませんのじゃ。」オンジ
「まあ?そうですのね。
あたくし、監督するのは得意でございます。
お任せ下さい!」ロッテンマイヤー
ロッテンマイヤーさんは自称ワルツを踊りながら家に入って行きました。
「おじいさーん!ただいまーー!
ねぇ、今の女の人は誰なの。
面白いわね、操り人形みたいなんだもん。」
ハイジ
「あ、ごほん、うん。
ハイジ、よーく、聞いてくれ。
実はな、ロッテンマイヤーさんは
お前がフランクフルトで病気になったように
今は病気なんだよ。
あれは、ロッテンマイヤーさんなのだよ。
可哀想に、おかしくなってるんだ。」オンジ
「ええ?そうなのね。
わかるわ。私もとっても胸が苦しくて辛かったもの。
おじいさん、わかったわ。私、おかしなロッテンマイヤーさんが良くなるように手伝うわ。
そうよー、クララの時みたいにーーっ!」
ハイジ
「えー!あの人、ロッテンマイヤーさんなのか?何だか、怖くなったから帰るよ。
じゃあな、ハイジ。」ペーター
「大将、明日も来てくれよ。
もしかしたら、明日はアンとロッテンマイヤーさんも山に連れてってもらう事になるかもしれないからな。
その代わり、弁当ははずむぞ!」オンジ
おじいさんは、もうこれ以上、長く一緒にいたら胃に穴があくような気がしました。
ペーターがいてよかったわいとつくづく
思いました。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます