第13話 おじいさん、目のやりどころに困る
アンとハイジは夜更かししたので
寝てました。
ロッテンマイヤーさんは二日酔いで頭がガンガンするので目が覚めました。
「ああ、やたらに喉が渇くこと。どうしたのかしら。
そうだわ、ここには水と言えばあの山水しかないのでしたわね。
この際なんでもいいわ。」ロッテンマイヤー
ロッテンマイヤーさんはカップを探しますが
見つかりません。
所在なく、外に出て山水がで出るところへ。
「手ですくって飲む?
はしたない!でも、この乾き、、、。
誰もみてやしないわ。」
ロッテンマイヤーさんは手で恐る恐る水をすくって飲み干します。
「んまあ!なんてこと!この水のおいしさ、
冷たさ。フランクフルトの水はなんだったの。」ロッテンマイヤー
その時です、おじいさんがヤギ小屋から出てきました。
おじいさんは目のやり場に困りました。
ロッテンマイヤーさんは下着姿だったからです。
「ああ、あの、その喉が乾いてしまって。
手で水を飲むなんてはたしたない姿をお見せしました。申し訳ありません、、。」
ロッテンマイヤー
おじいさんは、そんな事より、下着姿の方が
はしたなくないんだろうか?
この人はかなり参っているのだと同情しました。
「うまかったですかな。
ここの水は甘くて夏でも冷たいですからな。
それより、ハイジ達を起こしてはくださらんか。朝ご飯にしたいんです。」オンジ
「わかりました。ロッテマイヤー、命にかけて
ふたりを起こして参りますわ。」ロッテンマイヤー
おじいさんは、やれやれ、朝から変なモノを
見せられたので、今日も大変な事になるかと
嫌な予感がしました。
「アーデルハイト!アン!
さあ、いつまで寝ているんです!
とっくに朝日は登ってるんですよ!」
ロッテンマイヤー
ハイジとアンは眠い目をこすり、あくびをしなら起き上がりました。
「おはようございます、ロッテンマイヤーさん。
昨日は大変でしたのよ。ロッテンマイヤーさんが葡萄酒でお酔いになって、服や靴のまんまで寝てしまわれて。
ハイジと私で脱がすのに時間がかかって眠るのが遅くなりましたの。」アン
「んまあ!そんな事あるわけありません!
寝坊の言い訳をするなんて、アン。
良くありませんね。」ロッテンマイヤー
「いえ、言い訳ではありませんわ。
その証拠にご自分の姿をご覧になって。
下着ですわ。」アン
ロッテンマイヤーさんは自分の着ている物を
見ました。
がーーん!!
下着です。
あたくし、この姿で外に出で、おじいさまと
お話しした?ロッテンマイヤーさんは
落ち込みました。
「あたくし、死んでしまいたい、、。」
ロッテンマイヤー
「ロッテンマイヤーさん、大丈夫よ。
私達、誰にも言わないわ。ね、アン、そうでしょう。」ハイジ
「えーえ、勿論ですとも。
淑女が酔っ払って下着で眠っていたなんて
口にするのも憚れますもの。ね、ハイジ。
そんな事がクララさんにわかったりしたら
大変ですもーのーー。」アン
「アンさん、クララお嬢さまにはどうか内密にお願いしたします。」ロッテンマイヤー
「ロッテンマイヤーさん、これは取引ですわね。では、秘密は拷問されても口にしませんわ。その変わりに、私のお願いを聞いてくださいね。」アン
ロッテンマイヤーさんは、アンがただの小娘ではないと感じました。
何か、ハイジのようにはいかない怖さを感じたのです。
アンはやったわ、これで私の希望がひとつ
花をさかせるわと、手を組みました。
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