S4 文明開花 9月7日
――アルカディア王国 アルカディア紅葉ギルド――
▶Yoloしくは怒号と剣戟の音で目が覚めました。どうやら、一部の人間に夜這いに入られたらしく、川雪がすんでのところでぶちのめしたみたいですね
川雪「またか……。よろーくんも金がないからといって夜這いや強姦に手を出しちゃダメだよ。運営は許容してるけど、プレイヤーは全然許さないからね」
Yoloしく「しないよ、そんなこと。定期的に見るけど、ある程度の自治がある中でよくそんなことしようと思うよね」
川雪「ここもVRChatも結局、人との関わりに飢えてる人が多いからね。自由に見えると法が見えなくなるやつもいるんだ。……にしても、まさか白銀くんに行くとは思わなかったな」
銀河高原「あ?美少女ギルドに入らせて頂いてる手前何言ってんだおっさんがよ」
川雪「美少女ギルドはいきなり喧嘩腰で来ないと思うんだがなあ……」
Yoloしく「見目麗しいのも確かだけどねって、ここじゃなくても大体そうか」
花崗「途中までは別段気にして無かったんですけど、置いてあった手足を蹴飛ばされてつい手が出てしまって……」
白銀「世間一般で私はかわいい部類だそうですね。どうです。かわいいでしょう」
スカレア「我が美しいと思うのは良いが、やはり真正面から、正式な手段を踏んで貰わねばのう」
銀河高原「バカやってないでアホのオルターの保釈金稼ぎに行くよ」
銀河高原「デリカシーないとはいえ一応ギルドの冠被ってんだし、あんなんでも牢に入れられてるだけでこっちが損だわ」
川雪「よろーくん、俺と一緒にタテワキさんの依頼を見よう。ギルドに折角入ったならギルド依頼の見方を教えるよ。俺ばかり依頼を決めるのもなんだろうしな」
Yoloしく「助かるよ」
花崗「面白い依頼、あると良いですね」
▶川雪が話しかけると、タテワキは依頼ボードを空中に浮かばせ、君たちの目の前に表示させます
タテワキ「そうだね。今はこの辺かな」
01.ファブリー草の採取 ☆3
02.ゴブリン大量発生の原因 ☆3
03.水汲みのお願い ☆3
04.遺跡調査、しませんか? ☆3
05.鉱石堀りの肉体労働バイト ☆3
06.自警団任務 ☆3
07.未開の大地 ☆9
08.フラミー騎士団と一緒にお仕事♡ ☆4
09.ティアル騎士団と仕事をしませんか? ☆4
10.新興宗教の調査 ☆4
Yoloしく「宗教か。自警団の人たちが若干宗教じみてたけど、新興ってことはそれとは別なのかな?」
タテワキ「依頼内容には、電力を開祖としたギルドの調査という名目になっています。依頼人はコイバナネトラレに存在します」
花崗「私はこの調査に行きたいですね。殺せそうなら殺したいです」
白銀「名付けた人はどういう心境だったのでしょう」
スカレア「悪趣味よのう……」
Yoloしく「コイバナネトラレって別の街だよね?確か。調査ならそんなに危ないこともしないだろうし、たまには出てみない?」
川雪「それでいいなら、受けてみるか」
タテワキ「わかったわ。じゃあ依頼受注しちゃうからね」
▶タテワキは紙を1枚上空に放り投げた瞬間、その紙が真っ二つに斬られスタンプを中央に押します
タテワキ「じゃあ依頼達成したらこの紙をここに持ってきてね。完了したかは判でわかるから、証明の首とかは不要よ」
花崗「できるだけ多くの狂信者を殺せるような報告ができるといいですね」
銀河高原「物騒ね。見た感じ電力がないと生活が出来ない人間が、電力化を目指してる宗教みたいよ?だからまともな人達でしょうね」
川雪「どっちが頭おかしいかは明白ってことだな」
花崗「でしたら、おかしくないことを願いましょう」
川雪「宗教ってだけでやべー扱いになりがちなのは日本人らしいっちゃらしいか」
銀河高原「まあ、いざとなったら脱退処理してこの頭おかしいのを切り捨てればいいだけだから。くれぐれも勝手に斬りかからないでよ?」
白銀「アイオン内の電力事情……複雑ですね……」
川雪「それはともかく、コイバナネトラレの位置だな。アルカディア王国から南東にナツヒナ供給ない砂漠って場所がある。そこのオアシス的なポジションで建っているのがコイバナネトラレだ。砂漠だからか口布のダンサーみたいな格好してるやつが多いらしい」
花崗「いつも思いますけどこの世界の地域の命名ってどうなってるんでしょうか。正気じゃないですよね」
銀河高原「そりゃあ命名権が発見者にあるんだから。命名権持った人が頭おかしいなら頭もおかしくなるでしょ」
白銀「頭おかしい人でないと新天地の発見はできないということですね」
銀河高原「じゃあ行きますかあ。往復で6日はかかるから。ちゃんと備蓄しときなさいよ。飢えてもあげないからね」
――雪姫(ミーチェリア)の紅茶――
▶相変わらず粉雪が舞っていますね。道を歩いていると、片足をもがれて這うように歩いている冒険者を見かけます
冒険者「人か……。この先にスターウインドが出た。まっすぐ進むのはやめとけ。有り金全部持ってかれるぞ」
白銀「おや、歩く災害ですか。レア遭遇でございますね」
冒険者「素人っぽい集団だから教えてやろうと思ってたが、知ってるならいい。命が惜しけりゃ迂回することだな」
▶冒険者は杖で体を支えながら去っていきました
花崗「よく分かりませんが、そう言われるのであれば迂回した方が良さそうですね」
銀河高原「そうね」
▶食材を5消費しました
花崗「……なんで皆様食料品を持ってこないんですか?」
銀河高原「使えねえ人達ねえ」
白銀「護衛に邪魔であります」
スカレア「急な出立だったのでな」
Yoloしく「用意しとけって言う割に有無を言わさず街を出されたからじゃないかな????」
川雪「冒険者の必需品だろう?寧ろなんで買ってないんだ?」
Yoloしく「街の周りで生活が完結するんならそりゃね」
――ナツヒナ供給ない砂漠――
▶街道を南に進むと砂漠に到達します。ただ、適度に草やサボテンがあるようで、どちらかというと日差しより風が強いなと感じますね
白銀「初めての旅行で私、ドキドキワクワクです」
花崗「無事に帰ることができるか不安ですよ、私は」
▶歩いていると、いたいけな幼女の首と腰に紐を括り付け、背中に鞭を振るいながら進む人とすれ違います。近くに来ると、鞭を振るっていた人が降りてきます
商人「こんにちは。この辺で商売をしているんですが、何か買っていきませんか?」
花崗 「……気になりますね。何があるんでしょうか?」
商人「ええ。コイバナネトラレで生産されているサボテンステーキとマミ肉のセットです。お弁当形式なので1つ40ベル程になります」
銀河高原「まあ、2つ。まあ観光みたいなもんだしちょっと値は張るわよね」
川雪「君達は?花崗ちゃんに毎日奢ってもらうわけにもいかないだろう?」
花崗「そうですね、流石に毎日は……」
Yoloしく「そうだね。ジブンは3つもらおうかな」
スカレア「珍味か、興味あるな、我も買っておこう」
白銀「川雪様が奢ってくださるという流れでありますね。ありがとうございます」
銀河高原「甘やかすなよ」
川雪「だそうだ」
白銀「えぇ。気にしないでください。私、こうして普段いかない場所の景色を眺めるの大好きですので。こちらでお腹いっぱいです」
白銀「お小遣いもありませんので、結構でございます」
銀河高原「あんたがよくわかんないガラクタ買ってくるからでしょ……。何に使うのよ錆びて折れた剣とかさあ」
商人「まいどあり。コイバナネトラレではポールダンスストリップが有名ですよ。では」
▶商人は幼女が引かせてる幌に乗ると、幼女を思いっきり鞭で叩いて反対側に行ってしまいました
花崗「……現地で泊まるより野宿の方がいくらか楽な気がします」
▶食材を5消費しました
――コイバナネトラレ――
▶中央にかなり大きい湖があります。オアシスのようですね。特産はココナッツジュースらしいのが横断幕的なものでわかります
銀河高原「依頼人はストリップバーにいるみたい。行くわよ」
花崗「こちらに来ると余計にこういう行為が軽く感じますね。――あんまりこっちの価値観に慣れるのは良くないんですけれど」
スカレア「自由なのは良いことだが、自由すぎるのも考えものだのう……」
――コイバナネトラレ 愛にクスリ――
▶ストリップバーですね。薄暗く、ダンサーが時折男性客の足元に潜り込んだりしているようで、チップも大量に配られているようです。その右奥辺りに依頼人、ニャホクローが待っていますね。褐色ギャルっぽい見た目をしていますが、タバコの吸い方が明らかにおっさんです
ニャホクロー「ああ、アルカディアのギルドだっけ?遠路はるばるよくお越しで。ここはNPCがサービスしてくれるのが魅力なんだよ?」
銀河高原「川雪、別に楽しんでもいいんだぞ?」
川雪「趣味じゃない」
花崗「あら。でしたらどのようなのが趣味なんでしょうか」
川雪「水瀬名雪」
花崗「なるほど。私と違って手足のある方が好み、と……」
Yoloしく「まあまあ。それで、宗教がどうこうって聞いてきたんだけども?」
ニャホクロー「それはともかく、依頼文は当然見てくれたんだよね?今回の依頼は、電力化宗教……、文明開花の間接的な協力依頼になる」
ニャホクロー「あのギルドはどうやら、新大陸の方で電力自由な生活を既に送っているようでね。――でも、どういう理屈でやっているかわからないんだ」
花崗「――奴隷が回しているあのぐるぐるするやつ……とかではないですか?」
ニャホクロー「電力の作り方は学校で習ったと思うんだが、結局どんだけの頻度でタービンを回せるかと、電力を貯める電池を作るかなんだ」
ニャホクロー「奴隷を使っても、正直言って電燈とかテレビとか家電とかを考えると現実的じゃないんだ。電力消費とのバランスが釣り合ってないんだよ」
ニャホクロー「リスキル出来るこのはちゃんを使って火力発電しようにも、やっぱり人間コストだと火力の熱温度を維持できるとは思えないしね……」
ニャホクロー「そこで、取り敢えず出来そうなラインとしてなろうのしきたりに従って水車を作ろうと思ってね。そのための木材を納入してほしいのが依頼なんだ」
花崗「魔法があればダムとかもできそうな気がするものですけど……難しいんですね」
ニャホクロー「そうだねえ。治水的な側面からダムは恐らく時間稼げば出来るだろうけど、やっぱり電力保管の面で難しい。それに言うなら、文明開花は結成して10年も経っていないからそういう意味でも難しい」
銀河高原「この辺を指定したってことは、良い木材が取れるってことでしょ?どこにあるの?」
ニャホクロー「ああ、そうだったね。コイバナネトラレの南に催眠の里という場所があるんだ。そこのオーナーと契約していてね。そこの土地の木材を自由に取っていいってやつだよ。はい、これが許可証ね」
▶ニャホクローはデータ上に許可証っていうバッジを譲渡してきます
ニャホクロー「2日後まで有効だから、できれば木材を20個程納入してほしい。納入先はこの店の裏口でいいよ」
花崗「……嫌な予感しかしない場所ですね」
川雪「そう言ったって仕方ないだろう。女ばかりで運ぶのが大変だな。何か荷車がないか探すか」
▶Yoloしく ファッション力[レポート]
成功
▶スカレア 誘惑[啓示]
成功
▶銀河高原 値切り
成功
▶まあそこそこ性能のいい猫車をレンタルしました
――催眠の里――
▶名前に反して、特に変わったところのない普通の山間ですね。ただ、獣がいるような気配がします
▶白銀 刀剣
成功
▶スカレア 哨戒
失敗
▶Yoloしく 教鞭
失敗
▶防衛 成功
▶木材を9個手に入れました
――コイバナネトラレ――
▶200ベル支払っていい宿に泊まりました
――催眠の里――
▶Yoloしく 教鞭
成功
▶スカレア 罠知識
失敗
▶白銀 ナビゲート
成功
▶花崗 情報分析[宿題]
失敗
▶防衛 成功
▶木材を3個、石材を3個、自然生命を1個手に入れました
――コイバナネトラレ――
▶夕方、裏口に木材を持っていくと、ニャホクローが立っていました
ニャホクロー「ありがとう。しっかり伐採してるみたいだし、しっかり仕事してくれるギルドのようだね」
ニャホクロー「これが報酬だ。きちんと受け取っているか、確認してくれ」
▶ステータス欄を見ると、きちんと400ポキが入金されています
ニャホクロー「今後ともヨロシク」
▶ニャホクローは重そうに木材が入った猫車を持ち上げて去っていきました
銀河高原「ポキかあ。まあこれでもオルターの釈放金にはなるかあ」
川雪「それで、なんであいつは逮捕されたんだ?あいつはムカつくが犯罪者ではないだろ?」
銀河高原「え?知らないの?パーソナルスペース罪よ。この間アルカディアで執行されたじゃない」
銀河高原「男女問わず過度なボディタッチを抑制して風紀を良くしようってやつ」
川雪「あー。ボディタッチな。縁遠すぎて忘れてた」
スカレア 「いつの間にそんな法が……」
Yoloしく「まあ、適切な距離感はあるよね。初対面ならなおさら……」
銀河高原「まあ、夜這いやっても今までお気持ち的な拘束しか出来なかったし、一応これで捕まえれるんじゃない?」
川雪「オルターに限らず、ハグしたがりみたいな淋しい人間はそこそこいるからなあ。そういう人間には辛い時代っちゃ時代か」
銀河高原「ま、帰りまでが遠足ってね」
▶食材を5消費しました
――ナツヒナ供給ない砂漠――
▶砂漠を歩いていると、うさぎを見かけます。かなり歯が長いなと感じます
川雪「ああ、アーマーブレイクうさぎだ。鎧の油を好んで啜るうさぎだな。こいつらに好きにされて脱がされるとゴブリンの誘蛾灯になってしまうから、できるだけ早めに殺さないとまずい」
銀河高原「碌なのいないね……」
白銀「あぁ、私の油を吸われては困ります」
花崗「この世界を創った方々は何を考えていたんでしょうね」
スカレア「見事なる駆除対象だな」
川雪「普段はこいつを飼い馴らす
銀河高原「ラミアに太ももないでしょ……」
Yoloしく「ないものねだりってことか」
川雪「いや、太ももを切り取ってそれをしゃぶるように溶かして食べる習性のラミアだよ。足だけもがれるからゴブリンにお持ち帰りされるリスクが上がるんだ」
花崗「名称付けた人の正気を疑いますね」
スカレア「えげつないな……」
花崗「ところで手足が無い場合も切り取られるのでしょうか。いえ、試すわけにもいかないんですけれど」
川雪「そこまでは知らないよ……。モンスター図鑑を自費で買ってくれ……」
▶戦闘前行動 花崗 ハニリイト ホープファインド
▶戦闘前行動 白銀 ムーブメント
▶戦闘前行動 Yoloしく メイキングレイナ
[プロテクター][マジックプロテクト]
[はじまりの季節へ:夜明けに珈琲を]
[メイキングレイナ:煌めく夜へエスコート]
▶アーマーブレイクうさぎ 通常攻撃[悠久の幻影]白銀
[ムーブアサルト]40ダメージ
[坂路に於ける感触:星を飛び超えて]スカレア
放棄 17ダメージ[反撃:80ダメージ]
[眠れる夜につかまえて:ガブガブラッシュ(遠距離攻撃3回)]白銀
▶白銀 回避判定
失敗[夏彩フレア]
成功[回避珠]
成功 計33ダメージ[反撃:計160ダメージ]
▶白銀 深赤 通常攻撃
失敗
[はじまりの季節へ:夜明けに珈琲を]
▶花崗 機電心 逝ってよし
[ハニリイト:ボコボコにしてやんよ]
[ランブル]17ダメージ
スカレア「うぐぅ……よくも我に牙を向けたな、ギタギタにしてやろうぞ……!」
▶アーマーブレイクうさぎ 通常攻撃 花崗
成功
▶白銀 通常攻撃
成功 54ダメージ
[アンカー:ボコボコにしてやんよ[洋銀、雷汞]]
失敗
[はじまりの季節へ:涼やかなる夢想の可能性]白銀
[メイキングレイナ:煌めく夜へエスコート]
▶Yoloしく オーシャンティア
[ムーブアサルト]58ダメージ
[京極[洋銀、雷汞、ベルメランエリー]]205ダメージ
▶うさぎの首を刎ね、鎧剥兎の毛を2個手に入れました
白銀「硬い歯です。壊しがいがあります」
銀河高原「スカレア、毟れたか?」
川雪「歯は無理だったんだな。まあまあいい値段になるんだがな」
花崗「……綺麗に売れそうな部位はあまり無さそうですね」
スカレア「ぬぅ……。封印さえされていなければ完璧な解体を見せてやれたのだがな……」
銀河高原「封印って言い訳に万能すぎるな。まあいいや。白銀。肉は今日の飯だからな。血抜きやっとけ」
――アルカディア王国 アルカディア紅葉ギルド――
銀河高原「遠征費用考えると微妙に赤字だな。それもこれもオルターのアホが捕まらなかったらやらんで良かったやつだけどな」
川雪「まあそう言うな。アイオンの牢屋は結構ガチできついらしいから、態度も急に陰キャになってるかもしれないぞ?」
花崗「まあ、そこは本人に弁済して貰えばいいじゃないですか」
銀河高原「それはそうね。にしても、陰キャになったオルターはそれはそれで気持ち悪いわね……」
花崗「人間、余程のことが無ければ変わらないものですよ。……この世界だと余程のことも起きそうですけれど」
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