第75話 効率的な狩りの結果を確認

 「いらっしゃいませ!」


 まずは黒色の面頬を売却するために、以前魔石を入れる大きな籠を買った雑貨屋に来ていた。


 今回は売却が目的であり、この後狩場にも行く予定なので、店内の商品には目もくれず店主の元へ向かった。


 「今日はこの面頬を売却するために来ました。買い取って頂けますか?」


 「買い取ることは可能ですが、その前に状態を確認させてください」


 「失礼しました。どうぞ」


 店主は面頬を手に取ると、表裏と何度も向きを変えたり、遠ざけたり近づけたりしながら、じっくりと確認する。


 「汚れや傷は見当たらず、精巧な作りですね。そうですね…金貨八枚で買い取りたいと思います。どうされますか?」


 この面頬の買取額だけで、今の宿屋で追加で二泊できるお金が手に入るのは助かるな。


 「売却します」


 「ありがとうございます」


 店主から買取額の金貨八枚を受け取り、店を後にする。


 次は脹脛まで覆う黒色の革靴を売却するために、ブライアンさんの案内で靴屋に訪れた。


 「いらっしゃい! 今日はどんな靴をお探しで?」


 「すみません、今日は靴を購入しにきたのではなく、この革靴を売却しに来ました」


 「おう! じゃあ、その革靴を見せてもらえるか?」


 「どうぞ」


 頬と口周り、顎に生えている無精髭が濃く体格のいい男性店主が革靴を手に取り、汚れや傷、材質などを確かめる。


 「少し汚れは目立つが傷は一つも見当たらない。そうだな…白金貨一枚と金貨二枚でどうだ?」


 「それで大丈夫です」


 店主から買取額の白金貨一枚と金貨二枚を受け取り、店の外で待つブライアンさんの元に戻る。


 「他に用事はないか?」


 「ありません」


 「よし! 昼食はそこの露店で売っているホーン・ラビットの肉串でいいか?」


 「いいですよ。食べ歩きにちょうどいいですし」


 俺とブライアンさんはホーン・ラビットの肉串を売っている露店に向かい、ブライアンさんが肉串を一本買っている間、俺は何本買うか迷っていた。


 「アレン、何を迷っているんだ?」


 「何本買うか迷っていまして…」


 「このあと、狩場で体力は使うしお金も稼ぐわけだから、大量に買えばいいんじゃないか?」


 「ですね! すみません、ホーン・ラビットの肉串二十本ください!」


 「「二十本!?」」


 店主のおじさんとブライアンさんが驚いていたが、二十本くらいは余裕で食べられると思う。


 「き、金貨二枚だ」


 「はい」


 マジックポーチから金貨二枚を取り出し、店主のおじさんに手渡す。


 店主のおじさんからホーン・ラビットの肉串を二十本受け取った俺はブライアンさんと一緒に食べ歩きながら、荷車の倉庫に向かった。


♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢♦︎♢


 ホーン・ラビットの肉串二十本を余裕で食べ終えた俺とブライアンさんは荷車の倉庫で荷車を借り、本日二度目となるEランク狩場に向かっていた。


 「ブライアンさん、狩場に着くまでの間にステータスを確認してもいいですか?」


 「あぁ、問題ないぞ」


 「ありがとうございます」


 俺は早朝の激闘の成果を確かめるために、ステータス画面を表示した。


【ステータス】

 ・名称 ゴブリン・パラゴン

 ・性別 雄

 ・種族 小鬼


 ・称号


 ・加護


 ・Lv.23


 ・魔力 642(392+250)


 ・筋力 1,210(390+820)

 ・頑丈 830(390+440)

 ・敏捷 812(392+420)

 ・知力 480(390+90)

 ・精神 500(390+110)

 ・器用 802(392+410)

 ・幸運 1,122(392+730)


 【職業】

  剣士


 【スキルポイント】

  残量 30


 【スキル】

 [魔法系統]

  ・【雷魔法】Lv.2

  ・【水魔法】Lv.2

  ・【土魔法】Lv.4

  ・【回復魔法】Lv.2

  ・【風魔法】Lv.4


 [戦闘系統]

  ・【棍棒術】Lv.4

  ・【体術】Lv.5

  ・【身体強化】Lv.4

  ・【剣術】Lv.4

  ・【突進】Lv.5

  ・【槍術】Lv.2

  ・【斧術】Lv.2

  ・【盾術】Lv.2

  ・【弓術】Lv.3

  ・【縮地】Lv.1

  ・【爪術】Lv.4

  ・【集敵】Lv.1


 [感覚系統]

  ・【熱源感知】Lv.3

  ・【異臭感知】Lv.5

  ・【気配感知】Lv.4

  ・【魔力感知】Lv.2


 [増加系統]

  ・【疾走】Lv.4

  ・【剛力】Lv.4

  ・【絶技】Lv.4

  ・【明晰】Lv.2

  ・【不屈】Lv.2

  ・【金剛】Lv.2

  ・【魔力回復量増加】Lv.1

  ・【豪運】Lv.2


 [耐性系統]

  ・【打撃耐性】Lv.4

  ・【斬撃耐性】Lv.4

  ・【刺突耐性】Lv.4


 [生産系統]

  ・【採取】Lv.3

  ・【狩猟】Lv.4

  ・【農耕】Lv.3

  ・【調理】Lv.2

  ・【伐採】Lv.2

  ・【畜産】Lv.2


 [補助系統]

  ・【跳躍】Lv.5

  ・【逃走】Lv.3

  ・【心眼】Lv.3

  ・【気配遮断】Lv.1

  ・【魔力遮断】Lv.1

  ・【暗視】Lv.3

  ・【魔力操作】Lv.2

  ・【探索】Lv.4

  ・【隠蔽】Lv.3

  ・【無音歩法】Lv.1

  ・【遠視】Lv.3

  ・【盗聴】Lv.2

  ・【勘定】Lv.1

  ・【記憶】Lv.1

  ・【精力絶倫】Lv.5

  ・【悪臭】Lv.3


 [ユニークスキル]

  ・【強欲】Lv.1


 [使用不可]

  ・【毒胞子】Lv.2


 まず注目するべきは筋力値と幸運値だ。


 ついに、筋力値と幸運値が1,000の大台を超えることができた! 


 ゴブリン・ファイターとオークの【体術】とワイルド・ベアの【爪術】、ジャンプ・ディアの【跳躍】がレベル4以上なので、スキルレベル上昇に伴う能力値増加の恩恵が大きい。


 他にも、オークとワイルド・ベアの【打撃耐性】【斬撃耐性】【刺突耐性】のおかげで頑丈値が、ワイルド・ベアとジャンプ・ディアの【突進】のおかげで敏捷値が伸び、800の大台を超えることができた。


 ただ、この狩場の魔物の特性なの仕方ないが、魔法攻撃や魔法防御が充実していない。


 次に俺は【職業】の見直しとスキルポイントの割り振りについて考えるのだった。


 


 


 

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