第8話 魔力練習開始!!

 ついに本格的な魔法訓練開始か。

 今までこっちの世界にいた時は全く興味がなく。ずっと家に引きこもってればいいや。としか思っていなかったけど、疑似体験を通して魔法への興味が急上昇!!

 あちらの世界では空想上のだった為、誰しもが憧れるし存在。

 そんな存在が急に降り注ぎ、練習すれば誰しも使えるとなれば進んで練習するだろう。

 紗夜ちゃんは、元々里で魔法を教えていた実績があるから、わかりやすいと思うし、非常に楽しみだ。


 「アリアは魔法が使えないって聞いたけど、サリアちゃんはどんな感じ?それと長老は、どんな感じで教えてるかも教えてくれる?」

 「私が使えるのは身体強化(足重心)だけだよ。もし何かあったら逃げるようにってお父さんが教えてくれたの!!長老の方は、今日が初めて行ったからわかんない(てへっ)」


 これほど、てへっ。が似合う女の子は実在するのだろうか?こんな笑顔を見せられたのなら誰もが恋に落ちてしまう。

 そして、手で頭をかくと同時に少し揺れる胸。そして、胸を張るような形になるので余計に強調される。


 ……


 胸は可愛くは無いけど……



 自分の胸を見るが足のくるぶしまではっきりと見える。邪魔をするものがないとここまで眺めがいいのか(泣き)


 「てか、なんでサリアも今日から長老のところに行きだしたの?」

 「こないだパン屋に行った時にマーサとラッサー(長老の孫娘息子)がいて、次回からお姉ちゃんが来ることを言ってたからお母さんにお願いして行くことになったんだ!!」

 「そうなんだ。」

 「うん。」


 サリアの嬉しそうに返事を聞き、つい「うん」と言ってしまったが、ホント最近サリアが急接近してきてると思う。

 毎朝起こしに来るし、何かあればすぐに私と同じ行動をしようとする。

 心配しているのは分かるけど、いつか心配しすぎて何をしでかすかが分からない。

 嬉しいけど……



 「では、早速始めるけど大丈夫?サリアちゃんは最初の方は復習になると思うから、アリアが苦戦してたら手伝ってあげてね」

 「はーい!!」

 「これからか……」

 「私からも魔力に感して簡単に説明するね。誰しも体内に魔力が備わっていて、魔力が無くなれば体が動かなくなる。ほんとここ注意してね。身体強化をする時は、1番今日がしたい場所に魔力を多く注ぎ、あとは均等に小さく魔力を注ぐ。火を出したい時は、手に魔力を重点的に注ぎ、火を想像して打つ。って感じかな?詳しいことは、その時に教えるよ。まずは、身体中に魔力を循環させることから始めようか。その後身体強化。火を出すって感じかな?」

 「ちょっと分からないんだけど。身体強化でなぜ強化がしたい場所だけ魔力を注がないの?」

 「防御する時は、その場所だけでもいいけど予想外の攻撃からは防げないからね。それと早く走るために脚に身体強化したところで上半身がついて来れなくなり結局骨折したりする原因になるからね。呼吸困難に陥って死んでしまう事例が多いんだよ。」

 「そういうことなんだ……サリアは知ってたの?」

 「全く知らなーい。」

 「えっ?」


 この子身体強化ができるとか言ってたけど、どういう理屈でそうなっているかが分からないままやってたってこと?マジで危険すぎる!!

 上半身に魔力を注ぐ分下半身に注ぎ早く走りたい。とか考えてたらマジで危なかった。これは、お父さんにしっかり言っとかないと!!

 サリアは紗夜ちゃんをみずに私を凝視して、ワクワク感を出している。


 「初めの魔力循環だけど、血液に魔力が流れているイメージかな。実際に流れを感じたら少しだけ流れてる箇所暖かくなった感じがするから分かりやすいと思うよ。暖かくなってなかったら、その箇所が流れてないってことになるから重点的に意識してする感じかな。最初は少し派手さがないから楽しめないと思うけど、身体強化をクリアすれば、楽しめるから頑張ってね!! あと、魔力をあげすぎたから少しづつ注ぐ感じでお願いね。急に魔力を注ぎ過ぎると気を失うから」

 「頑張ってお姉ちゃん!!」


 まず魔力を感じることが難しすぎる。

 今まで生きてきて、感じたことが無いものを感じなさい。と言われてどこに集中すればいいのかが分からない。

 それを血液のように流すっていうのもとても繊細な技術に聞こえるし。

 それよりも魔力の場所を探らないと集中。



 私は体内にある魔力を探るべく一度無心になった後体の魔力らしいところを探している。

 その間サリアは、小さく「頑張れ。頑張れ。」と応援してくれている。



 体の奥からすごい込み上げてくるものがある。

 どこまでも続く海のようだ。これが魔力というものなのか?

 どこまでも続くぐらい大きいのはきっと紗夜ちゃんのおかげだろう。

 魔力を貰わなかったら気づくこともなかったかも知らない。

 この魔力を体全身に巡らせるのか……。

 少しづつとは言ったものの小さな穴が空いたのなら勢いよく出そうで怖い。

 試してみないとせっかくの魔法が始まらないから、頑張るぞ!!

 海の底に少しだけすごい小さいホースをつけた感じで、体内にその水をかき巡らせる感じ。



 ……



 その瞬間一瞬にして落ちた。





 「お姉ちゃん。」


 「お姉ちゃん!!」


 …………


 「はっ!!」


 「良かった。全ての魔力をあげないで正解だったよ。この状態でも魔法が使えたことに感謝しないとね。」


 そこには、宙に浮かんでいる紗夜ちゃんと泣いて私を抱きしめるサリア。

 そして私は寝ている。

 さっきまで魔力が体内に流れていることを考えていたはずがどう来てこうなったのか?

 もしかして、魔力を注ぎすぎたのか?イメージでは結構小さなホースに魔力を流した感じだったが実際は結構でかかったのか?


 「お姉ちゃん。良かった。」

 「ごめんね。心配かけちゃって。紗夜ちゃんもありがとね。」

 「もしかして、魔力を注ぎ過ぎちゃった?」


 サリアの目から出た涙が服について濡れてきてる。そこから少し中の服が少し透けてきて、急いでサリアを泣き止ます。

 抱きしめながら「大丈夫だよ。大丈夫だよ。」と声をかけると少しづつ涙が止まってきた。

 その後、座る体勢になったがサリアは、抱きしめているままだ。


 「魔力のイメージが難しくて、どこまでも続く海の底に少し穴を開けてホースで身体中に循環させる予定だったんだけど」

 「やっぱり魔力が多すぎたせいで循環が難しくなっているのか」

 「お姉ちゃんそんなに魔力が多いいの?私は湖ぐらいだよ。」

 「それでも十分多いさ。最初は少し大きな水溜まりぐらいだからね。元々の魔力が多いほど、今後増える魔力数が多くなるから色々と扱えるようになるよ。イメージだけどホースではなくスポイトで垂らすように1滴ずつ垂らす感じでやってみたらどうかな?今日は、一度終わりにしてまた明日再チャレンジしよっか。」


 せっかく魔力が掴めたのにこのまま終わるのは勿体ない。

 今何となく掴んでいるうちに紗夜ちゃんが言ってたことを試したい。

 今試せば成功するような感じがする。



 「紗夜ちゃん。もう1回だけ試していい?なんとなくだけどコツが掴めた感じがするの。」

 「うーん。わかったけど、無理はしないでね。今度失敗したら、危ないから帰るからね」

 「お姉ちゃんほんとに大丈夫?」

 「大丈夫だよ。」


 サリアは、抱きしめていた手を退けて、名残惜しそうに私から離れた。

 今度こそ失敗する訳にはいかない。

 ここ最近サリアを泣かせすぎだし心配かけすぎているから、ここでしっかりと心配しないでも大丈夫だと伝えたい。



 そうして私はもう一度集中して、体の中にあるどこまでも続く海をイメージさせる。

 すごい小さな穴を空き、ポツポツと水がたれてくるイメージ。

 前回のこともある為、水1滴が落ちる速度がとても遅くしている。それを少しづつ体内に巡らさせていく。

 少しづつ流れている箇所が暖かくなってくるが、流れが緩いのか魔力の進みが遅い。

 少しだけ、穴を大きく開けた瞬間……


 その後、目を覚ますとまたサリアに抱きしめられていた。


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エルフだっての忘れてた →エルフだったの忘れてた

に変更します。

打ち間違えたまま気づいていませんでした……お恥ずかしい。今後ともよろしくお願いします!!


【お知らせ】

10話まであと2話になりました。最近では1日1話書くのが日課化してきているので11話以降も毎日投稿するかもしれません!!お楽しみに



最後まで読んで頂きありがとうございます。

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