第7話 ロボットさんはヒーロー?
「ロボットさん?」
サリアのあまたの上に?(はてな)が何個並んだろうか?
急に非現実的なお話をされれば誰でもこんなことになるだろう。
そもそも、エルフの里では機械を見る機会がすごい少ないのでサリアはロボット自体を知らないかもしれない。
「ロボットさんって何?悪い人?いい人?」
「ロボットさんはね。正義の味方なんだよ。今回のアリアが旅行した時に助けてくれた方でとてもいい人なのよ。」
「ロボットさん!!かっこいい!!」
目がキラキラして早くロボットさんに会いたいオーラがすごい出ている。
お母さんは、助けてあげたわよって感じでウインクしてくるがなんの助けにもなっていない……。
てか、このままだと紗夜ちゃんのことばらさないといけないし……
「お母さん!!」
「あら、何かあったかしら?」
「そうじゃなくて、紗夜ちゃんのこと!!」
「ふふふ」
何が「ふふふ」だよ!!
あの後これでもかと言うぐらい紗夜ちゃんのことを秘密にすること!!と、本人に言われていたのに。
お母さんが敵側に立っているなんてもうどうしたらいいの!!
困ってる私と困らせてる母を見て、なんとも言えない表情の妹。
穏やかな我が家がカオスな現場に一変。
……
「ごめんアリア。言い忘れていたがサリアちゃんにも私の存在を言うことになったんだ。もしサリアちゃんが私のことを気づいて、それを里のみんなに教えてしまったら大惨事になってしまう。と話し合ってね。つい伝えた気でいたよ。今日からサリアちゃんも一緒に修行していくから」
「……」
早く言えよ!!さすがに驚いたよ。
紗夜ちゃんが出てくると、サリアは不思議想にずっと見ている。
お母さんがロボットさんだよ。と教えると目の瞳孔が開いてキラキラした目で見ている。
お母さんが急に紗夜ちゃんの話をするから、えっお母さん?えっ!!って感じで頭がこんがらがった。
お母さんが単独で紗夜ちゃんのこと言ってないのは安心したけど……
「サリア。紗夜ちゃんじゃなくてロボットさんのことは私たちだけの秘密だよ!!」
「なんで?みんなにも教えてあげたいのに」
「それはね。ロボットさん恥ずかしがり屋さんだから、みんなと会いたくないんだって。だから内緒でいいかな?」
「えー。恥ずかしがり屋だったら、初めは大変だけど仲良くすれば大丈夫だよ!!」
「……」
どうしよう。
サリアに本当のことを言ってもいいけど絶対に信じて貰えなし、お父さんとお母さんでも理解するのに時間がかかった。
サリアが理解する頃には今日の修行は終わってるだろうし……
「あのね。ロボットさんは、アリアを助けてくれたヒーローなんだよ。でもねヒーローというのは存在がバレてはいけなんだよ。もしもバレてしまったら何事も自分でやらなくなってなんでもヒーローに頼ろうとするでしょ?だから内緒なんだよ。ロボットさんはこっそり色んな手伝いをしてくれてるんだよ」
「ロボットさんかっこいい!!私秘密にする!!」
さすがお母さん!!
私だけじゃ絶対に約束できなかったよ。
サリアは、紗夜ちゃんに向けて憧れの眼差しで見ている。
「ロボットさんお姉ちゃんを助けてくれてありがとうございます。これから私たちの先生としてよろしくお願いします!!」
「うん。今日の長老の修行の時もこっそり見てたけど、もう身体強化までできるとは大したものだね。これから色んな魔法を教えるから楽しみにしててね。」
「うん!!あと、 お願いがあるんだけど、お姉ちゃんよりも強くして欲しいな。今度何かあったら私がお姉ちゃんを守ってあげたいんだ!!」
「それはいいことなんだけど、アリアの魔力はすごいあるからもしかするとサリアちゃんが教わる側になってしまうかもしれないんだけど」
「お姉ちゃんに教わるの!!」
さっきまで教える気満々だったのに今は教わりたいオーラをすごい出している。
早く教えてもらいたい為に修行をサボったりしないかとても心配だ。実際にサボってるのを見受けられたら、しっかり注意するつもりだから。
お姉ちゃんキビキビいきます!!
「紗夜さん。この一年でアリアとサリアを一人前までとは言いませんがそれに近いぐらいの力量をつけて貰えませんか?学校に入ってからも修行は続けると思いますけど、学校には他の種族から恨まれることが増えてきますから。実際に、他種族の雄からモテて雌にすごい嫌われるなんてザラにありますので……」
「もちろん。そこに関しては他種族にも負けないぐらいの力量をつけるつもりだ。私もそうだったが、エルフは何かと難癖を付けられるからね。サリアちゃんは潜在能力や魔力量があまりわかってないので詳しくは調べないと何も言えないが、アリアの魔力量は下手すれば世界一、二位を争うレベル。少しでも使い慣れていけば、実力がついてきて誰も文句を言わなくなると思うから安心してほしい。」
「ありがとうございます。」
「お母さん?お姉ちゃん学校に行くの?それに私も一緒に行けるの?」
「そうよ。アリアと一緒に1年後に学校に行くのよ。嫌だったら一緒に家でのんびりしておきましょ」
「お姉ちゃんと一緒に行く!!」
すぐにお姉ちゃんと行く。と言ってしまった為お母さんが少し悲しい顔をしていた。
お母さんは「小さくこれが母離れか……」と言っていたが、サリアがシスコンなだけだと思う。
それにしても、サリアも一緒に学校に通うとは……。
疑似体験では、誰も友達が出来なく影でこっそり本を読むタイプだった。
未だに友達のなり方とか分からないし、紗夜ちゃんと友達になったのだって紗夜ちゃんから話しかけてくれたから良かったけど、もし話しかけてくれなかったら友達になれなかっただろう……。
それに比べてサリアは、里のみんなと仲がいい。私とのコミュニケーション能力は天と地の差。
頑張って友達作らなくては!!
「お姉ちゃん。ロボットさん早く修業しに行こうよ!!学校に行った時に困らないように強くなるんだ!!お姉ちゃん負けないよ!!」
「お姉ちゃんだって負ける気ないよ!!」
そんな二人をみてお母さんはクスクスと笑っていた。
お母さんが水筒などを作ってくれて、またサリアが持ってくれる。
「出発!!」
私たちは紗夜ちゃんが教えてくれた修行場所に向かうのであった。
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大修正!!下の感想はこのお話を書いた時に書いたものです。思い出として残してる程度のものです!!
今回は、紗夜ちゃんと心がすれ違うシーンです!!これをきっかけに今まで以上の絆ができより信用し合える関係になるといいですね。今回は、文字数が少ないですがその分内容は濃くなっていると思います!!
10話まであと3話になりました。最近では1日1話書くのが日課化してきているので11話以降も毎日投稿するかもしれません!!お楽しみに
最後まで読んで頂きありがとうございます。
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