11話目vsランクS

「お前だな上川伊織、わたしが世間を代表してお前を切る」


僕が浅井さんを倒してちょっとした後黒髪和服美人の剣士が来た。


「やっとランクSと戦えるのか、お手柔らかに先輩」


「先輩などと言うなお前はもう学校の生徒ではないんだ」


「まあ、いいや邪魔をするなら殺す」


たしか彼女の異能は剣聖、この異能はシンプルかつとても強い。優香の頃のイクリプスだったら少し苦戦したかもな。


「抜刀」


「はっ、遅いな」


「なんだと、私の攻撃を見たこともないのに避けれたやつなんてお前が初めてだ」


「それは光栄なことで」


俺の異能イクリプスは黒いオーラを纏っている間は身体能力が向上し、逆に相手に触り、オーラを体に流し込むと異能が使えなくなり命を削っていく。


触れば勝ちだ。それを知っていたかのように彼女は俺を絶対に近づかせない。


「浅井から聞いたぞ、お前に触られさえしなければ負けないと」


「逆に言えば俺があんたに触れたら勝ちだな」


「愚問だな。君は私に絶対に触れられないよ」


「何を言っている?お前の速度では俺を目に止めることすら不可能なはず」


「見せてあげよう、剣聖の本気をね」


これは半径1メートル以内に入った相手を絶対に切ることが出来る私の異能の必殺技だ。


「抜刀術奥義を見せてあげよう、今まで誰一人と私に傷をつけることが出来なかったこの技をね」


「なら、僕も見せてあげよう、誰にも見せてない技をね」


「日蝕(乱)」


上川がそう言うと彼の纏っているオーラが形作られ触手になった。


「これで触れなくても殺せるね」


「だから、私の半径1メートル以内に入った相手を切ると言っただろう馬鹿なのか」


「馬鹿はお前だ。オーラは霧と同じ刀じゃ切れないよ」


「なに?くそっ一回逃げるか」


「君は後々邪魔になるから、今殺すに決まってるじゃん」


くそっ油断していた。まさかあんな技があるなんてランクSの私が負けるなんて。


「やっ辞めてくれ。何でもするからお願いします」


「命乞い?みっともないな、ランクSなのに、プライドの欠片もないね」


「いいよ見逃してあげる」


「本当ですか?」


これで私は助かる。ここは一回引いて作戦を立て直そう。


「なんて言うと思った?バイバイ先輩」


「なんで見逃すって言ったのに」  


ランクSも口ほどでもなかったな、正直これだったら浅井さんの方がましかな。相性もあるけどね。



「ねぇ浅井さん僕がなんで君を二度も見逃すか知ってる?君に期待してるし、一番は君は妹に似てるんだ」


僕はぼそっと呟くと諸悪の根源がいる部屋に入った。


「優香今日で終わりにしよう」

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