十九日目・札幌~ウトナイ湖
9月3日(土) 晴れ(走行 66km)
昨日はすっかり熟睡。前日寝られなかった分、かれこれ十二時間近く寝たかもしれない。
宿泊した札幌ハウスユースホステルを出発した僕は、すぐ近くの旅行会社で東京行きフェリーの予約をした。これでやっと東京に帰れる。北海道にいられるのも、今日を含めてあと二日のみ。
宿の近くにある大通公園で少し休んでいた時、居合わせたチャリダーさんと色々と旅の話をした。彼は昨晩この公園で泊まったそうだが、見知らぬ人から「俺の家に泊まれ」と声をかけられ、ついていったらホモ行為をされそうになったとのこと。話を聞いた僕は、爆笑し、札幌は(北海道の)人間のるつぼだな~と、焼きトウキビを食べながらあらためて感じた。
昨年、初めて北海道に上陸した僕は、苫小牧から札幌まで、支笏湖経由のルートを選んだが、これが大失敗。自転車初心者にはきつ過ぎる坂道の連続、そしてとんでもない雷雨に遭い、初日なのに相当体力を消耗してしまった。その反省から、僕は比較的平たんな勇払平野経由のルートを選んだ。今日は移動距離が短く比較的時間が取れること、そして、家族へのお土産をまだ買っていなかったことから、まずは札幌からまっすぐ東方向へ進み、夕張までメロンを探しに行こうと思った。しかし、お金と時間が無いことに気づいて途中で諦め、結局は交通量の多い国道36号線に戻り、国道をひたすら南下し始めた。なにせこの道路は、札幌市街地から新千歳空港への連絡道路。車が多くて排気ガスまみれになり、大変だった。
国道沿いのラーメン屋で夕食を食べた後、今日の宿泊地であるウトナイ湖ユースホステルへと向かった。ここは自然に囲まれ、歴史もある素朴な味のあるユースだ。
いよいよ明日は離陸。ここまで三週間近く北海道にいるのに、実はまだお土産を買っていない。フェリーに乗るまでに買う時間があるのかどうか、そこだけが少し気がかりだ。
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