北海道チャリぼっち～1994・夏～

十八日目・砂川～札幌

　9月2日（金）　晴れ（走行　85.5km）

　今日は一日眠かった。とにかく寝不足だった。

　昨晩泊まった砂川市の「こどもの国キャンプ場」で、隣のサイトに陣取っていたヨッパライどもが夜遅くまで歌うわ騒ぐわで、全然眠れなかったのだ。

　隣のサイトがようやく落ち着いた時には、空が徐々に白みはじめていた。やがて夜が明け、僕は十分に眠気が取れないまま出発することになった。

　コースは幸いにして昨年の旅の二日目に通ったコースと同じだったので、道に迷うことも無く頭を使う必要もなかったけど、たびたび襲い掛かる睡魔との戦いは相当厳しかった。

　途中、昼食を食べるために立ち寄った公園のベンチで二十分くらい横になり、仮眠をとった。それでもやはり眠さは変わらなかった。

　しかし、大都市である札幌が近づき交通量が増えるにつれ、事故に遭わないよう気を付ける必要が出てきたので、ここからは何度も気合を入れなおし、半分意地になって走った。札幌は百七十万人が住む町。北海道の他の町と全然違う交通量に、思わず絶句してしまった。

　夕食は、昨年も訪れた「さっぽろ東急」地下のラーメン屋「いちまる」で食べた。

　ここは麺もスープもとにかく美味しい。何度行って食べても飽きが来ない。下手にラーメン横丁まで足を伸ばし、店の当たりはずれに一喜一憂する位なら、ここで十分だと思った。

　宿泊はJR札幌駅付近にある「札幌ハウスユースホステル」。

　予約が遅れたせいか、十数人もの宿泊者と相部屋となる大きな部屋に案内された。気分がいまいち落ち着かなかったけれど、今夜はとにかく眠い。周りの同宿者たちはまだ起きていて騒がしいけれど、気にせず早く寝てしまおう。