七日目・知床~網走

 8月22日(月) 晴れ(走行 78km)


 知床岩尾別ユースホステルを朝、出発。

 ここ数日ずっと曇天が続いていたが、今日は見事な快晴。遠目からでも知床連山の姿をくっきりと見ることが出来た。

 ウトロからは国道334号線をオホーツク海に沿って南下し、斜里を経て小清水町に入る。


 今日はJR釧網線の駅舎を使ったお店で休憩をとった。釧網線では無人駅になった駅舎を飲食店にしている所があるという話を聞き、いつの日かぜひ行ってみたいと思っていたのだ。

 まずは止別駅にあるラーメン喫茶「駅馬車」にて昼食。ここは旧駅舎を改造して作った、木の香りのするラーメン屋さんであった。僕は普通の醤油ラーメンを食べたが、スープがまろやかでなかなか美味しかった。

 その後、小清水原生花園(ここは観光客ばかりでイマイチ)を経て、止別駅のお隣・北浜駅の旧駅舎を改造して作った喫茶「停車場」に入った。壁には旅人達の名刺がベタベタと、隙間無く貼ってあった。名刺だけならまだしも、ハズレ馬券や電車の定期券なんかも貼ってあり、思わず笑ってしまった。


 夜は網走市のライダーハウス「ランプ別館」に泊まる。宿では既に多くのライダーが休憩していたが、その中でも大阪の男性と三十歳の無職ライダーさんの存在感が大きく、彼らを中心に話に花を咲かせていた。途中からバックパッカーの若い女性一人が加わった。ユースホステルや民宿に比べると圧倒的に男臭いライダーハウスに単身で飛び込んだ、その勇気と好奇心には恐れ入った。

 案の定、宿泊者の中でもボス格の無職ライダーさんがその子を「独り占め」し、他の宿泊者は話したくてもなかなか話せなくて、みんな陰でヤキモチを焼いていた。


 夕食は網走駅前の喫茶「れもん亭」で名物のカツカレーを頂く。カレーはドロッとしていてスパイスが適度に効いて、おまけにマスターが旅好きで、ものすごく居心地の良いお店だった。

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