四日目・弟子屈~清里
8月19日(金) くもり一時雨(走行52km)
朝八時に摩周湖ユースホステルを出発し、屈斜路摩周湖畔線を一気に駆け上がり「摩周湖第一展望台」に向かった。こちらは五百メートル以上の標高の所にあり、そこまではグニャグニャとうねるような坂道が続く。最初は比較的順調に登っていたが、あまりにも急坂が続くため足がだんだんついていけなくなり、到着目前にしてついにペダルを漕ぐのを断念。手で押しつつ登って何とかたどり着いた摩周湖第一展望台。ここまで来るのに疲れた心を癒すかのように、目の前には鏡のような美しい摩周湖が広がっていた。
昨年の旅では、同宿のライダーの後部席に乗せてもらって早朝の摩周湖を見に行き、霧のない摩周湖から見事な日の出を拝むことができた。今年は昼近い時間に到着したが、第三展望台まで走ると、途端に雨が降り出し、霧で一気にまわりが曇り、湖面が見えなくなってしまった。何とも残念である。
霧にけむる摩周湖から坂道を下りて、一度屈斜路湖に出てから「硫黄山」へ。
山肌には木が生えておらず、所々からもくもくと噴煙が上がり、真っ黄色に染まった硫黄が地面に露出して、何とも不気味な雰囲気が漂っていた。
今日は摩周湖、そして硫黄山のレストハウスでそれぞれソフトクリームを食べた。摩周湖は「熊笹」の粉を使ったお茶のような味わいの熊笹ソフト、硫黄山はスタンダードなミルク味のソフトだが、いずれもクリーミーで牛乳の味が濃いので、オススメ。こういう食べ比べを気軽に楽しめるのも、自転車旅の醍醐味の一つだと思う。
硫黄山からは、どこまでも続く綴れ折りの坂道を登り続け、脚も気力も限界まで張り詰めた。やっと峠を越えて清里町に入ると、一気に目の前の視界が開け、北海道ならではの大平原が広がってきた。
清里では、街を一望できる「宇宙展望台」に登った。雨天のため残念ながら町の名峰・斜里岳は見えなかったけど、平行に連なる畑、林がとても整然としていてとても美しい。今夜の宿泊は「清里イーハトーブユースホステル」。ここは出来て間もない宿のようで、ペアレント、ヘルパーとも良い人達だった。
宿の風呂が狭いことから、夜は希望者を募って町営の温泉に連れていってくれた。今日は坂道が多かったので、広い湯船の温泉で疲れをリハビリ出来たのは良かった。
明日はいよいよ秘境・知床へ。
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