野良猫の話

「ねこ」「ネコ」「猫」

もう、字だけでかわいい。


今日、通りかかった道路の片隅に、一匹の猫が横たわっていた。

寝ているわけではないだろう、生気は感じられない。

こうした光景を何度となく見てきた。


この辺りで野良猫に餌を与えている人を見かけたことがある。

もしかしたら、そのせいでこの辺りの猫が増えているのかもしれない。

そして、その人の無責任な優しさが、結果的に猫たちを危険に晒しているのではないか。

そんな考えが頭をよぎる。


しかし、それは、その人を注意しない僕自身の責任でもある。

猫が倒れている姿を見て、自問する。


猫や犬と共に暮らしてきて、出した答えが一つある。

それは、どうしようもなく愛するしかないということだ。

別れが来るその日まで、とにかく尽くして、癒されるしかない。

それでも後悔するのだから、もう最期に一つ、伝えることしかできない。

ありがとう、さようなら。

もうそれしかない。

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