第2話イジメ

団体職員時代、まだ、23歳だったので徹底的にイジメられた。

まだ、九州訛りが酷くて、

「日本語しゃべろ!」

「田舎もん、九州帰れ!」

などなど、罵声を浴びる毎日。

イントネーションを最初、標準語にしていたが、

「田舎もんは、標準語喋るな!」

と、言われたので九州訛りをしゃべるしか無かった。

会社での飲み会では、隣の席に座っていた先輩にいきなり殴られた。僕が汚らしいと言って。

実際はキチンとお風呂は入っているし、髪の毛も美容室で切っているし、格好もジーンズにTシャツだ。

ただ、酔っ払って僕を殴った。

周りは笑っている。

また、シフトも鬼のようなシフト。朝、6時半に出勤して、昼間現場作業をして夕方事務所に戻ると、夜勤の現場の書類を準備して翌昼まで働き、4時間仮眠を取ってから夕方から夜11時まで仕事させられた。

ある同僚が僕に言った。

「オレ、羽弦君を見てるとかわいそうに思える」

と。


ヘルメットで殴られたり、罵声を浴びて、ストレス発散はパチンコか酒だけだった。

パチンコは当時はあまり出ないので、スロットだった。バカバカしくなって、ギャンブルは20代で辞めたのだが。

でも、当時はスロットで10万円勝つと高い店で飲み食いしていた。

また、こんな残業三昧だったので、給料は良かった。だから、余裕があったのだ。

九州の親にも仕送りしていた。弟にも送っていた。九州の給料では弟は生活が苦しかったからだ。

だから、僕はやるべき事はしている。酒は今思えば逃げ道だったのかも知れない。


その日あった辛い先輩のイジメを耐えて、帰宅途中に飲む。

イジメを4年間耐えたら、嫌な先輩は地方に飛ばされた。

その日は、僕は狂喜した。あの時のビールは美味かったな。

そして、周りに認めてもらい4年目で夜勤の仕事の責任者になった。

異例だった。

その辺りから、笑っていた先輩達が手のひらを返し、飲み食いさせてくれた。

僕は思った。

辛い事があっても、じっと我慢すればいつかは花が咲く事があると。

しかし、それを良しとしなかったヤツがいた。

お局様だ。

コイツの事は次回、書こう。

ここまで読んで頂きありがとうございます。

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