3 星

声は自分を呼び続ける。

闇は永遠を喰らう。それと同時に自分の心も喰らっていくのだ。


息が苦しい。

まだ死にたくないと私は叫んでいた。

死がここまで目前に見えるのはこれが初めてかもしれない。


私が何故ここに来たのか。なんとなくわかった気がした。

これは罪償いなのだ。

私がここまで生きてきてしまったことへの罪償い。私はここでその罪を償うため、永遠ともがき苦しむのかもしれない。


―声は私を呼ぶ。強く強くー


闇の浮かぶ世界で薄らと、命の光を思い出す。

どんなものだろうと、命は輝いている。

その輝きが忘れられない。

錆びついた鎖の上を走る光。鎖がどんなに廃れようと、醜かろうと、その光は変わらず光り続ける。


軌跡を残しながら繋がる光。


まるで流れ星だ。


つぅ、と流れれば消えていく。

淡く、夜に浮かぶ光。

この果ての無い闇には流れ星は流れない。

私の命も、輝くことはない。


流れ星は、記憶の奥底から浮かび上がり、消える。


声は確かに、自分を呼んでいた。

何と言っているのかは分からない。


ただ、声は自分を呼ぶだけ……



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