第4話 実は結構、ヤバい

「街の水没」という未曾有の災害が起きてから数年。水の上に浮かぶこの都市も水没直後よりかは発展したが、かつての水没した街のような賑やかな活気はもう無い。


もちろん、普通の車やバスはこの水に浮かぶ街には入れないので、外から来る人はほんの一部。むしろ、この街から出ていく人たちの方が多い。


近い将来、本当の消滅都市になるのではないか?とも囁かれるほど深刻。正直、このまま何の対策も講じずに、住人が転出・老いでの死去となれば人口が「ゼロ0」になる日が来るのかもしれない。


住人も「他の地域と比べたら、この水上都市は元の街が沈んで、インフラが機能してないところが多いし不便だし、そりゃあみんな便利な他の地域に引っ越すよね」と話す。


暫定的な町長も「何らかの策は講じたいが、ノウハウがないのでどうしようもない」と話す。

それまで沈んだ街を指揮していた町長があの水没により亡くなってしまい、後任の町長が決まらなかった為、町内会の会長が事実上の町長職を兼務する状況になっており、いろんな意味でこの街はめちゃくちゃになっている。

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