　とある東洋人に訊ねられた。

「ファックユー」ってどういう意味なのかと。

　俺はなんとなくそこはかとなく、「素敵じゃないか、ってことだよ」と答えた。

　その東洋人は、えらく心舞い上がったように「ファックユー！」と俺に向かって叫んでくる。

　俺も悪ノリして「ファックユー！」と返す。

　中指ではなく、何故か小指を立てながら二人揃って「ファックユー！」の連呼。気が触れたかのように街中を練り歩く。前方からガタイの良い欧米人が近づいてくる。

　その後、俺たちがドエライ目に遭ったのは大体皆々様のご想像通りだ。

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい