第10話

[ たちまち訳あり女子 ]

海学校内、生徒会室。

瞬冶と紀亜は生徒会室へ部活設立の話を生徒会メンバーらにしていると、二人は生徒会長の鶴城新から否定の返答がされた。

『なぁ何故ですか?な、なにか、問題ですか?』

紀亜は気持ちがはやり、言葉を詰まらせる。

『まぁ落ち着いて紀亜さん。あなた達には問題は無い。活発で尊敬に値する生徒です。』

鶴城は手を出し、瞬冶ら急ぐ気持ちを落ち着かせる。

『あ、ありがとうございます。で、問題とは?』

『そ、そうですよ。つ、るぎ、先輩!』

二人は鶴城の言葉を聞き入れ落ち着かせる。

『簡単に言うと、実績だね。』

『『じ、実績?!』』

声が合わさる。

『設立許可は実績を積み、周りの人に認知して貰い支持していただける事、これが必要だ。だろ?みんな。』

鶴城は他の生徒会メンバーに聞く。

『そうかと。』

『はい、その通りです。』

『だよねー』

生徒会メンバーもそういう事だと言う。

(なるほどな実績かぁー、紀亜の事だから片っ端から相談しそうだな)

『分かってくれたかな?』

『『は、はい。』』

『それじゃあそれで決まりだね!』

『『分かりました。』』

鶴城は話を止め、十条はこの話をメモ帳に書いてくれていたので鶴城は十条へ視線を向ける。

『いつもありがと、十条さん。』

『これが仕事なので』

鶴城はふと何かを伝えていなかったのか不安そうに質問する。

『それでなんだけど、、部活名と活動内容って。』

紀亜は不安混じりに返す。

『まぁ、そうですね。相談部です!』

紀亜は最後の方だけはハッキリと言い切った。

『そ、そ、』

鶴城が困惑すると、生徒会メンバーは言葉が揃う。

『『相談部ー?!』』

瞬冶は「相談部」について話す。

『はい、これはですね。』

斯々然々。

『ふーむ。分かりました。紀亜さんは本当に首席ですね。紀亜さんのみんなのためを思う気持ち。生徒会も再度見習う必要がありそうです!』

『あ、せ、先輩ありがとう、ございます。』

『紀亜、一応ちゃんと挨拶を』

瞬冶の言葉に気づいた。

『『今回はありがとうございました。』』

『うん、部活動許可の件期待しているよ。』

『『はい!』』

鶴城や生徒会のメンバーも表情が柔らかく、歓迎や期待をしていたことが分かった。


海学校内。

二人は生徒会室を後にして、部活動設立に向けて話をする。

『まぁ一件落着ね!』

紀亜は機嫌が良く、話が良く噛み合う。

『だな。でも、皆に支持していただく件はどうすんだよ。』

『私に任せなさい』

彼女は胸を軽くポンッと叩き言い放つ。

(任せろって、、首席なら大丈夫か)

瞬冶は彼女へ期待している。

『瞬冶がなるとかするとしてー、、』

『それ!『任せなさい!』じゃなくて『任せた!』だろ!』

『そうかもね』

やっぱり彼女は機嫌が良い。

作戦は案を出し合い、かなりまとまった。

『あれが例の生徒会長と生徒会メンバーね。』

『何だまた噛みつくのか?』

瞬冶は冗談を言い、彼女は手を広げて威嚇のカタチを取る。

『がぁー、って違うわよ。話には聞いていたんだけどね、今年に入ってたら新体制だけど板についているかどうかね。やっぱり海学だなー』

『紀亜から見てもしっかりしていたと感じたか?』

彼女は顔を赤らめて話す。

『紀亜ってぇ、まぁ良いは次からは部長か団長かもよ?』

『気が早いよ。』

クスッと笑い言葉を返した。

『だけど、、最後のあの会話さぁ超笑えたよな!』

『あれはー、くぅ。言い返せない。』

言葉が詰まる彼女は顔を赤らめていた。

『だけど、良いんじゃない?』

『なによもぅ、みんなしてー。』

瞬冶は再度クスッと笑い、冗談交じりに彼女の方を向く。

『はいはい、部長ー。』

『もう、、恥ずかしいよ』

部活動設立に向けて目標へ進む。

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