第17話「聖剣編6:混浴で癒しの時間」
―数時間前・道具ショップ『るくんな・さいな』
そこは布系のアイテムを主に取り扱うショップである。人口の多いブリダッタスに店を構え、輸入した各地の衣服を売っている。
(ゲーム内では防御ステータスに影響が出るアイテムが多かった)
「ヴェルザンディさんがこの店に入ってのを見たんですが…」
「無駄遣いは出来るだけ避けたいですね」
「ちょっと様子を見に行きましょう」
ヴェルザンディが入店するのを見たメアリー達は彼女を追って店に入った。
「ふふふ…。一緒にお風呂に入って尚樹との距離を縮めてやるわ。新入り達に尚樹は渡さないわよ…!」
「成程…」
「尚樹さんを1人占めしようという魂胆ですか…」
「どうしますか?」
「尚樹様は私達の創造主です。渡したくない気持ちはあります」
「ええ…。私達を作り、このゲームをクリアした方ですから…」
3人は尚樹の事を知っていた。ヴェルザンディ同様、このゲームがクソゲーとして認知され始めたころから意志が芽生え始めていた。
異なる世界、他のデータで作られた世界は途中で放棄され忘れ去られるか、削除され消えるかのどちらかだった。作られたデータのキャラはほとんど悪ふざけで作られたような存在だった。このゲームをプレイしていたのはほとんどが怖いもの見たさで配信のネタにする動画投稿者ばかりであり、ネタの為におかしなキャラを作り最後には闇に葬られるような扱いだった。
もし自分達が尚樹以外のプレイヤーの元に居たらと思うと背筋が凍った。彼だけがこのゲームを純粋にプレイし、クリアしてくれた。そして今の今まで忘れずにいたおかげでこの世界が異世界の次元の1つに認識され、尚樹はこの世界に来たのだ。
「ヴェルザンディさんだけに尚樹さんを譲るわけにはいきません」
「私達も尚樹さんにアピールしましょう!」
ヴェルザンディが店を出たのを確かめると3人も買い物をした。
――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――
休憩所にした施設で尚樹はヴェルザンディらに誘われ混浴をすることにした。
(混浴なんて緊張するなあ…)
水着に着替えてシャワーを浴びて身を清める。
「ふふ。おジャマするわよ」
そこにヴェルザンディが現れる。シロのマイクロビキニを着ており、褐色肌と相まって魅力を感じていた。
「ヴェルザンディさん…」
「どう? この水着素敵でしょ?」
尚樹に体を押し付けてヴェルザンディはアピールする。尚樹はヴェルザンディの水着姿に見惚れてあっけにとられた。
「尚樹様、メアリーの水着も見てください♡」
モノキニの水着を着たメアリーが尚樹を後ろから抱き寄せる。
「ちょっと! 尚樹を独り占めしないでよ!」
「1人占めしてるのはあなただってそうですよ」
「抜け駆けしようとしたのに白々しいですね」
クロスデザインのビキニを着た花龍と三角ビキニを着た雪舞姫も入ってくる。皆大きな胸の谷間を強調し、長身でスタイルの良い体をアピールして尚樹を誘惑する。
「お背中流しますね~♡」
「なら私は前を~♡」
メアリーと花龍はボディタオルを泡立てて尚樹の体を洗い始めた。
「ううう…////」
「尚樹様、細身ですが体はがっちりしています♡」
「胸筋もがっちりね♡」
背中にメアリーの胸が当たり、前は花龍の胸の谷間が視界に移る。
(あああ/// 宿泊イベントがあったけど、こんなにリアルなのは初めてだよおお///)
積極的な4人の検診に尚樹は顔を赤らめ、息が荒くなるのを感じた。
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