7月31日(午後2時)あの綺麗な子は誰?
俺たちは秘密基地を作るために木の上に木の板を運び、ハシゴをかけたりしていた。小学生の発想とは思えないほど本格的だった。
「この木はどこに運べばいい?」
「うーんとね、そこの切り株の上に置いておいて」
りく君の指示の元、俺たちは秘密基地を作っていた。そんな時に、
ぎゅるるる
とお腹が鳴った。
誰だ?と思い周りを見ていると、顔を真っ赤にして顔を下に向けてるハレさんがいた。
「あはは、そろそろお昼時ですね」
「お腹すいたぁ!」
太陽がそう叫ぶと、
「じゃあ、とりあえず今回はここまでにしておこ!」とりく君が言った。
「それじゃあ、解散ってことで!」
太陽がそう言うと、「お腹すいた!お腹すいた!」と子供のようにおじいちゃんの家の方に走っていった。
「ありがとうございます。付き合っていただいて、、、」
と、ハレさんが申し訳なさそうに言った。
「いえいえ、自分たちも楽しんでるんで!じゃあ、自分もこの辺でお疲れ様でした。」
「お疲れ様でした。」と深々とお辞儀をするハレさん。「またねー」と元気に言うりく君。
性格は正反対の2人だが、秘密基地を作っている時のハレさんはりく君のように元気ハツラツな感じがした。
そんな事を思って帰宅路を辿っていると、綺麗な湖が見えた。ここを通った時は、走って秘密基地に向かっていたので気づかなかった。眺めていると、綺麗な子が水浴びをしているように見えた。もう少し見ていたかったのだが、お腹が急に限界を突破しそうになったので急いで家に帰り、飯を食う事にした。
「ただいま」
家に帰ると、あやかちゃんが出迎えてくれた。
「おかえりなさい。太陽君はもう昼ごはんを食べていますよ。ジュン君も食べますか?」
「お願いするよ。お腹ペコペコだよ!」
「ふふふ。太陽君と同じ事を言ってましたよ。」
「えぇ〜」
似た者同士って事かよ。
俺はそんな事を考えながら席に着いた。
「今日の昼ごはんはなんですか?」
「今日はそうめんです。天ぷらは何がいりますか?」
「そうだな〜 さつまいもとかき揚げでお願いします。」
夏休みに入ると、昼飯は大体がそうめんか蕎麦。時々冷やし中華。麺類が主に占める。でも、飽きないんだよな。なんでだろ?
「はい!そうめん1人前と天ぷらです。」
「おお!ありがとう。いただきます!!」
凄い早い提供だった。お店開けるぞ、この速さ。
そんな事を思い食べていると、ふと今さっきの水浴びをしている子を思い出した。あの子は日本人特有の黒髪ではなく白髪と言わないと思うが、白い髪の子だった。もしかしたら、外国人観光客なのかもしれない。でも、ここら辺に観光名所なんかあったかな?
俺は昼飯を平らげると、気になったのでまだいるか分からないが湖に向かうことにした。
うっ、そうめん出てきそう。
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