7月31日(午前10時30分)自然の中で出来ること

おじいちゃんは笑ってる。俺たちは呆然としている。いや、なんか急な事があると思ったが至って普通の事だった。いや、普通か?

「ま!おじいちゃんが元気で良かったね!」

うららちゃんがそう言うと、ま、おじいちゃんの事だからとあっさり話が終わった。おじいちゃんの言う通りに、今年は田舎で過ごそう。そう決意すると、太陽が近づいてきた。

「なぁ!山の中歩きに行こうぜ!」

「やだ!」

「即答かよ!」

「そうだー」

「そんな事誇るな!」

いいじゃないか。即答できるなんていいことだろ。

「ほら行くぞ、」

俺は太陽に腕を引っ張られながら、強引に山の中へと歩いて行く。

「眠い〜」

「うるせぇ!」

俺たちは歩いていると、前から小学生が走ってきた。

「ねぇ!お兄さん達!ちょっと助けて!」

俺達は、顔を見合わせるとすぐさまその小学生の後ろに着いて行った。

すると、足にロープが絡まっていた女の子がいた。

「助け呼んできたよお姉ちゃん!」

「う、うん」

俺たちは素早くロープを解き、女の子を解放させた。

「助けていただきありがとうございます。」

「いやいや、俺たちは至極真っ当な事をしただけですよ!なぁ。太陽!」

「あ、あぁ!そうだともそうだとも。」

「お礼は何か、、、」と女の子が言うので、俺たちは「大丈夫です。お気持ちだけで結構です。」と断った。すると、小学生の子が突然話始めた。

「僕はね!りくって言うの!お姉ちゃんはハレって言うんだ!よろしくね!」

「うん。よろしくねりくくん。ハレさん。」

「よろしくお願いします。」

「よろしくー!」と太陽が言うと、

「よろしくー!!」と、りくくんが大きな声で言った。

「それで、こんな所でなにをしてたの?」

俺は、疑問を述べた。

「知りたい?」

「知りたい!知りたい!」

「それはね、、、」りく君は言葉をためてから話した。

「秘密基地を作ってたんだあ!」

「今、秘密じゃなくなったけどね。」とハレさんがツッコミを入れた。

「へぇ〜秘密基地か。久しぶりだな。俺達もよくやってたよなジュン。」

「そうだな。」

「そうだ!お兄さん達も一緒に遊ぼ!」

「いいのか?」

「うん!お兄さん達は秘密隊の隊員だね!」

秘密隊と言うらしい。

「いいんですか?」とハレさんが言うので、

「大丈夫です。ちょうど暇だったんで」と返した。

「よーしお兄さん達がかっこよく作ってやろう!」と太陽が言った。

「「えいえいおー!」」



話は戻るが、なぜ俺たちがハレさんにカッコつけていたのかと言うと、ハレさんが足にロープを引っかかっている時にパンツが見えたからだ。俺たちはきっとこの夏の思い出を忘れないだろう。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る