高嶺の花には彼氏ができない！？

第11話：向日葵の贈り物

「寝れない…」

一度ベッドに入ったものの、なかなか寝付けなかった。

仕方なくベッドから起き上がり、蒼大からもらった向日葵を手に取った。

花の美しさに見とれながら、そっと花瓶に水を入れ、向日葵を丁寧に飾った。

「本当に綺麗…」

向日葵を見つめながら、無意識に蒼大のことを思い出していた。

どんな理由であっても、

蒼大が私のことを想ってお花をプレゼントしてくれたのは事実だから。

「ありがとう、蒼大…」

花瓶を窓辺に置き、月明かりが向日葵に優しく照らされるのを見つめた。花びらが柔らかく光を反射し、部屋全体が穏やかな雰囲気に包まれた。

心が落ち着く。

優しい気持ちになれる。

向日葵にそっと触れ、その柔らかさと温かさを感じた。

彼がこの花を選んでくれた理由…

胸が温かくなった。

その瞬間、分かった気がした。

蒼大が私に向日葵をくれた理由。

私は心の中で、蒼大への感謝と少しの期待を抱きながら、花に語りかけた。

「蒼大が私に何を伝えたかったのか、少しずつ分かってきた気がするよ」

微笑みながら、向日葵を愛で続けた。

花の美しさと、その背後にある蒼大の気持ちを感じながら、心が満たされていくのを感じた。

「おやすみ、向日葵さん」

向日葵に向かってそっと囁き、再びベッドに戻った。

明日、私の出した答えがあっているのか、蒼大に聞いてみよう。

向日葵の花言葉を思い出しながら、蒼大の気持ちが自分に向けられているのかもしれないという希望を胸に、ゆっくりと目を閉じた。

その夜、私は穏やかな夢の中で、蒼大と一緒に向日葵畑を歩く夢を見た。

「美月、綺麗だね」

「うん」

蒼大は向日葵畑の中で微笑んでいた。彼の笑顔は太陽のように温かく、彼の目はまっすぐに私を見つめていた。

その視線に心を奪われ、夢の中でも胸が高鳴った。

「綺麗だけど、もっと大切なことがあるんだよ」

「もっと、大切なこと…？」

私は彼の言葉に興味を持ち、さらに問いかけた。

「君が自分自身を信じて、輝くことだよ。君は素晴らしいんだ、美月。だから、自分を信じて」

蒼大の言葉が、私の心に深く響いた。

蒼大の言葉に、胸が温かくなった。

彼の言葉は、まるで向日葵のように私の心に光をもたらしてくれた。

「ありがとう、蒼大」

彼の笑顔に応えるように、私も微笑んだ。

その瞬間、向日葵畑が一層輝きを増し、私たちの周りを包み込んだ。

彼の優しさと励ましが、私に新たな勇気を与えてくれた。

私の心は、向日葵の花言葉が示すように、蒼大の気持ちに応える準備ができていることを感じていた。