第3話 「スキル付与」

さて。

僕の当分の目標はアフロディーテの神力を取り戻すためにひたすら女とヤリまくると決まったわけだが、まだ聞きたいことは星のようにたくさんある。


「アフロディーテ。

僕はまだ聞きたいことがたくさんあるけど…この精神世界はあとどれくらい保つんだ?」


詳しく話を聞いたから、体感1時間は経っている気がする。

おそらくこの世界を保つのにも神力を使っているだろうし、あとどれくらい保つのか聞いておく必要がある。


「ん?保つってどーゆーこと?

私は空の精神世界に入っているだけよ?

あ、睡眠時間を削られるかもって心配してる?人間って睡眠がないとダメになっちゃうもんね。

でも安心して?さっきも言ったけど空の夢に出てるって認識だから現実の空はちゃんと寝てるわ!」


「いや…えっとつまり、この精神世界はアフロディーテが維持しているわけじゃなくて、ただ本当に僕の精神世界に入り込んでいるだけってことか?」


「ええ、そうよ!」


「入っている間、神力を消費したりとかは?」


「人間の精神世界に入ってる程度で神力を消費するわけないじゃない!」


「…」


そんな、"なんでそんな当たり前のことを聞いてくるの?"みたいな顔されてもね…。

改めて、アフロディーテは腐っても神だということを思い知らされるな。


当たり前のように過去の人間である織田信長の魂の輝きを対比に出してきたり、当たり前のように僕の経験人数が分かったり。

アフロディーテは神力を使う以外の、言わばパッシブ能力のようなものを当たり前に見せてくるから困る。


こうなってくると、神力を使うこと以外でどんなことができるのか知っておく必要があるな。


「…あのな、アフロディーテ。

神にとっては人間の精神世界に入ることなんて簡単なことなのかもしれないけど、人間にとっては不可能なことなんだ。

君はまずその辺りの常識から知っていく必要があるかもね」


「あ……そ、そういえば、さっきここはどこかって聞いてきたもんね…。ご、ごめんね空?

私頑張るわ!」


小さく拳を作り、それを胸の前に持ってくるアフロディーテ。

…可愛いな。


「それで、差し当たって君は神力を使う以外でどんなことができるんだ?

…って、これじゃ分かりづらいか。

分かりやすく言えば、例えば魂の輝きは人間には見えないし、他人の経験人数なんてものも見えない。

そういう特殊能力は他にあるのか知りたい」


「あ〜!つまり、神にはできて、人間にはできない特殊能力は他にあるのかって聞きたいわけね!」


「おお!そう、そうだよアフロディーテ!

賢いじゃないか!」


「んへへへ…そ、そう?ありがと……ってえ!神を子供扱いしないで!?

全くもう、空は人間のくせにほんとに生意気なんだから!」


プイッとそっぽを向くアフロディーテ。

割とこの仕草が多いから分かったが、アフロディーテがこの仕草をするのは照れている時だ。


「ははは、ごめんごめん」


「…絶対謝る気ないわよね、あなた。

はぁ、全く。まあいいわ、空には感謝してるしね!

それより、話を戻すわよ?

えっと…他にどんな特殊能力があるか、よね」


「うん」


そう言った後、しばらく考え込むアフロディーテ。


「…ねぇ、空。一つ言ってもいい?」


「うん。いいよ」


「空はさ、例えばお箸でご飯を食べられることを特殊能力だって思う?」


「え、いや…思わないかな」


急に何の話だ…?


「そうよね。

でも、お箸を使う文化のない環境で育った人間からすると、お箸を使ってご飯を食べることができるってある意味特殊能力にならない?」


「それは…確かにそうだね。

って、あ〜、そういうことか。

つまり、君のような神は人間からすると特殊能力に見える能力を日常で何となしに使ってるけど、どの能力が人間にとって特殊能力に見えるのか分からなくて何を言えばいいか悩んでるって感じか」


「そ、そう!

やっぱり空って賢いわ!」


「ははは、ありがと」


でも確かにアフロディーテの言う通りだ。


さっきも、精神世界に入ることなんて誰でもできるでしょ?みたいな雰囲気を漂わせていた。

おそらく神からすると、人間が息をするのと同じくらい簡単で当たり前にできることだったのだろう。


ふむ………というか、別にアフロディーテの特殊能力を知る必要はないのか。

結局、僕の女とヤリまくるという使命も、自分の力で達成していくことに意味があるんだ。

だから…。


「分かったよアフロディーテ。

僕はもうアフロディーテの特殊能力については聞かない。

そうだな…これからの楽しみにしておくよ」


それに、よく考えれば今全てを知ってしまうのはつまらない。

後々新しい能力が出てきた方が驚きもするし、楽しくもあるからね。


「え…ほんとにいいの?」


「ああ。もし本当に何か困ったことが起きたらアフロディーテに相談するって形にするよ。

それまでは自分の力だけでアフロディーテを助けたいんだ」


「そ、空…!」


ギュッと抱きついてくるアフロディーテ。

またもや豊満で美しい肉体を感じ取ってしまった僕は、勃起状態になっていく。


「あ、でもさ。

空って日本での生活があまりにも退屈だったから私を手伝いたいって言ってくれたわよね?」


「ああ、そう言ったね」


「ならなら、絶対空が喜びそうな能力があるんだけど…どう?それも聞かないでおく?」


「そ、それは…」


少しポンコツとはいえアフロディーテは神。

その神から、"僕が絶対喜びそうな能力がある"なんて言われると、どうしても心が惹かれる。


僕だけの力でアフロディーテをどこまで救うことができるのか試してみたいと思っていたところなんだけど…。


「…ごめん、それだけ聞いていいかな?

どうしても気になるよ」


「ふふん!謝る必要なんてないわ!

この能力は、神の中でも私しか使えない特別な固有能力だもの!

その名も!"スキル付与"よ!」


「スキル付与…?」


名前だけで判断するとあまり面白そうな能力じゃないけど…。


「ええそうよ!

この能力はね、人間に1人1つ、スキルを与えることができるって能力なの!」


「えっと…名前のまんまなんだね。

でも確かに気になるな。

その与えるスキルってのは完全にランダムなのか?」


ランダムかランダムじゃないかで、面白さは大きく変わる。


「ランダムじゃなくて自分で決めれるんだけど…その代わり、制約はあるわ」


「おお、自分で決めれるのか!?」


制約についてはまぁ、当然だろう。

もしどんなスキルも付与できるってなると、あまりにもチートすぎる。


「ええ。

って言っても、この能力を使うのは空が初めてなんだけどね」


「え、使ったことないのか?」


「そうよ。

だって私、人間って嫌いだったんだもの」


「ああ…そうだったね」


初めて管轄を任された星の人間たちが戦争ばかりしているとなると確かに嫌いにもなるかもな。


「私、好きになった人間は空が初めてよ。

だから、この能力はどうしても空に使ってあげたいの」


無邪気な笑顔で、そんな嬉しいことを言ってくるアフロディーテ。

はぁ…全くこの女神は。

こういうことは一切恥ずかしがらずに言えるんだな。

…まあでも。


「本当に光栄だよ、アフロディーテ。

君のような特別な存在にそう言ってもらえるなんて」


僕にとってアフロディーテは、どれだけバカだろうとポンコツだろうと、間違いなく特別な存在だ。

そんな女神様にこんなことを言われては、たまったもんじゃないな。


「特別な存在…へへへ」


何やら怪しい笑みを浮かべるアフロディーテ。

そんな言葉でここまで喜ぶなんて…ほんとに可愛い神だな。


「あっ…!こ、こほん!えーっと?それで?どうするの空!空が嫌だっていうならこの能力は使わないけど!」


笑っているところを僕に見られていると気づいたのか、赤面し誤魔化すようにそう言ってくるアフロディーテ。


「うーん…決めるにしてもまずは制約を聞いてからかな」


「あ、そうだったわね!というか、この制約が空なら喜びそうだと思って言ったの!」


「ぼ、僕が喜びそうな制約…?」


想像もつかないが…。


「そう!だって空って色々考えるの好きでしょ?いい?難しいからよく聞いてよ?」


そしてアフロディーテが、制約の内容を話し出した。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「アフロディーテ…やっぱり君は最高だ」


僕は感極まるあまり、アフロディーテを抱きしめる。


アフロディーテが話してくれた制約の内容をまとめるとこうだ。


まず付与できるスキルについてだが、これは極論何でもありで、スキル名、スキル内容すらも僕が決めることができる。

しかし、どんなスキルにもスキルの強力度によって必ず"スキルポイント"なるものが決められ、50スキルポイント以下に収まるスキルしか付与はできない。

そしてその肝心の"スキルポイント"は、スキルを付与する人間の価値観が形成された場所にいる住民全ての客観的認識で決められる。


つまり、僕の場合は日本で価値観が形成されたから、日本人全員の客観的認識でスキルのスキルポイントが決められるということだ。

どうやって日本人全員の客観的認識に問いかけているんだと疑問に思わないわけではなかったが、どうせまたアフロディーテのパッシブ能力でどうにかしているのだと判断し、僕は珍しく思考を放棄した。


ここで一つ、わかりやすい例を出すなら[未来予知]というスキルだ。


《未来予知》

未来の出来事を予知することができる。


と決めてさっき1度試してみたが、案の定、《未来予知》というのは内容が強力すぎるのか100/50と50を大幅にオーバーしてしまう結果になった。

…面白い。ここが本当に面白いところなんだ。


まずこの内容…僕が無理にそうしたのだが、"未来の出来事を予知することができる"なんてスキル内容はあまりにも大雑把すぎる。

未来とはいつだ?10秒後?それとも24時間後?はたまた1週間後か?

そして出来事とはなんだ?

自分に起こる出来事?それとも日本でニュースになる程の出来事?はたまた電車が遅延するなどといったどうでもいい出来事?

…そう、内容すらも決めるというのはそういうことだ。


例えばさっきの内容を、


《未来予知》

10秒後の未来の出来事を予知することができる。


に変えてみると、130/50と50をさらにオーバーする結果になったんだ。

ここから分かることは、日本人はいつの未来かも分からない不特定の出来事を予知することよりも、10秒先の未来の不特定の出来事を予知することの方を重要視していることになる、ということだ。


もちろん、僕もこれには大いに納得だ。

たとえどうでもいい出来事を予知しようとも、10秒先と決まっているのならば価値はある。


前者と後者で同じ未来予知…そうだな、例えば"石ころで躓いて転ぶ"という未来を予知したとしよう。

後者である10秒先の未来を予知する《未来予知》ならばほぼ確実にこの未来を避けられるだろうが、前者であるいつの未来を予知するか分からない《未来予知》なら、常に気を張り詰めておく必要があるからこの未来を避けるのは相当難しくなるだろう。


明らかに、後者の10秒先の未来の出来事を予知することができる《未来予知》のスキルの方が強力ということが分かる。


…ここまででもこの制約の面白さが分かるはずだ。

つまり、これは50スキルポイントに収まる内容で、どれだけ強力なスキルを作れるのかというゲーム。

アフロディーテが僕が喜びそうだと言ったのも頷ける、最高のゲームだ!



「あ、えと、空?その…よ、喜んでくれて良かったっ」


僕に抱きしめられながらも、健気に笑いながらそう言うアフロディーテ。


あまりにも美しい…が。


「ごめんアフロディーテ。

酷いことを言うようだけど、真剣に考え込みたいから僕のことはしばらく放っておいてくれると助かるよ」


「あはは、ほんとに酷いことを言うのね空。

でも何となくそう言うんじゃないかって私思ってたわ!

でもさ、空。キリがいいっちゃキリがいいしこの精神世界での対話はやめて、起きてからにしたらどう?

今の空の状態はあくまで夢を見ている状況だけど…夢の中でそんなに真剣に考え込んだら眠りが浅くなって寝不足になるわよ?」


「…なるほど、そういう状態になるのか。

それは確かに良くないな。

寝不足ってのは思考するに当たって1番の大敵だ」


寝不足なだけで、思考能力は大きく低下する。

だから僕は今まで、極力寝不足にはならないようたっぷり睡眠を取るように心がけてきた。


「でもこの精神世界での対話を終えるのは少し待ってくれ。確かに何のスキルを付与してもらうのか考えるのは起きてからの方が良さそうだけど、まだ聞きたいことはたくさんあるんだ」


「あ…えっと、さっそく空は思い違いをしてるみたいね!私はもちろん猫の状態の時でもテレパシーで意思疎通は可能よ!

喋ろうとしたらニャーとしか言えないけどね!」


「…テレパシー、か。もう何でもありだな」


恒例になりつつあるアフロディーテのパッシブ能力だな。


「全くアフロディーテには驚かされてばかりだな。

でも、現実でも普通に意思疎通できると聞いて安心したよ。

寝る時しか話せないんじゃ不便だと思っていたからね」


「え〜?それって〜、いつでも私と話せて嬉しいってこと?」


揶揄うような表情でそう問いかけてくるアフロディーテ。


「もちろんだよアフロディーテ。

君と話すのは本当に楽しいからね」


「あ、え、そ、そう…。うぅ…」


正直に肯定すると、アフロディーテは言葉に詰まり赤面した。

これには照れるのか…なんなんだこの可愛い生き物は。


「そ、それよりさ、空!

最後に一ついい!?」


結構真剣な顔で僕を見てくるアフロディーテ。


「うん、なにかな?」


「えっとさ、毎回毎回アフロディーテって呼ぶの長くない?

私、神界では仲のいい神友達からよくロディって呼ばれてたんだけど…空も特別にロディって呼んでいいわよ!」


なんだ、大事な話かと思ったらただの呼び方の話か。


「分かったよロディ。

確かに猫の名前にしたとしても違和感ないし、その方がいいかもね」


僕がそう答えると、ロディは少しジトっとした目で僕を見つめてくる。


「…空ってよくデリカシーないって言われない?」


「おお、よく分かったね?

よく女から空くんってデリカシーないよね〜って言われるんだ。

もしかしてそれもパッシブ能力で分かったのか?」


パッシブ能力の数はまだまだありそうだな。


「…うん、もうそういうことでいいわ」


「?」


なぜか何かを諦めたような顔をするロディ。


「と、とにかく!

また起きた時に色々話しましょ、空」


「そうだね、ロディ」


そうして、僕らは精神世界での対話を終えた。





ーーーーーーーーーーーーーーー




「ん、んん〜」


カーテンの隙間から入った陽の光が目にあたり、僕は眩しさから目を覚ます。


「ふわぁ…8時か。

今日は休みだしゆっくり…って違う!

ロディはどこだ!?まさか昨日の対話が本当に夢だったなんてオチはやめてくれよ!?」


猫を拾ったのは間違いない記憶と断定できるが、夢の中で神と名乗ったロディと話したのは僕が退屈のあまり見た本当の夢という可能性は捨てきれない。


「ニャッ!(空、落ち着きなさい?私は間違いなく愛と美と性を司る女神・アフロディーテよ!)」


キッチン辺りから猫の可愛い鳴き声が聞こえてきたかと思ったら、脳に直接話しかけられたかのようにロディの声も聞こえてきた。


「よ、良かったぁ…!

勝手に移動したらダメじゃないかロディ!

君はもう僕のもので、逃げちゃダメだって言ったはずだよ?」


僕は慌ててロディを捕まえに行く。


「(に、逃げてなんかないわよ!?

ほんとにちょっと部屋の中を散策してただけじゃない!)」


抱きしめたのと同時に「ふにゃ…」と可愛い声で鳴くロディ。

うーん…それにしてもあまりにも可愛すぎる。

猫の中にも色々な猫種がいるけど、ロディはマンチカンっていう猫種で、僕が1番好きな猫種なんだ。

足が短くてトコトコ歩くから可愛いんだよなぁ。

綺麗な白い毛並みも美人な顔立ちも最高に可愛い…。


「(って全く聞いてないし!

空、あなたほんとに猫好きなのね…で、でも流石にちょっと抱きしめすぎじゃない?

あなたからすると猫を抱きしめてるだけって認識なんでしょうけど、私からしたら裸のまま空にずっと抱きしめられてるって感覚なんだけど…?)」


「ああ、そういう感覚だったのか。

でも悪いけど、服は着させてあげないよ?

犬ならまだしも、猫に服を着させるなんて邪道もいいところだからね。

猫は自然体のままいてこそ1番輝くんだ」


「(いやこだわりつよっ!!

空あなた、やっぱりそんな優しい顔して鬼畜なのね!?

服も着させてくれないなんて…うぅ、変態よぉ…)」


ニャーニャーと言いながら僕のお腹に可愛い猫パンチをしてくるロディ。

うーん…抗議したいのは分かるけど、その仕草が逆効果ってことがわからないのかな?


「ごめんロディ。

それだけは本当に譲るつもりないから」


「(め、目が真剣すぎる…!

うぅ、分かったわよ。

受け入れるわよ…空のエッチ…変態…ヤリチン…)」


「いやヤリチンって…」


僕は否定しようとするが、そういえばこれからヤリチンになるのだと思い否定するのはやめた。


「ってあれ?

ロディ、チュール食べかけみたいだけど口に合わなかったのか?」


「(チュール…?あ、もしかしてそのめちゃくちゃ不味い物体のこと!?そうよ空、起きたら文句を言おうと思ってたの!何!?そのマズイ物体は!私に嫌がらせでもしたいの!?)」


ニャーニャーと鳴きながら可愛い上目遣いで僕に文句を言ってくるロディ。


「いやいや待ってくれ!

僕がロディに嫌がらせなんかするわけないだろ?

チュールは、ほとんどの猫にとって大好物のペット食品なんだ!」


「あ…そうなの?あんな不味い物体が?」


「ああ、不味いかどうかは知らないがそうだ。

でもチュールを不味いと感じるってことは、ロディには人間と同じものを食べさせた方が良さそうだね、多分」


本来なら普通の猫に人間の食事をさせるのは絶対にNGだが、ロディなら大丈夫だろう。

ロディはあくまで猫の姿なだけの神だからな。


「(…それ、ほんとに美味しいわよね?

私チュールを食べたせいで、すでにこの国の食事の味に疑問を抱いてるんだけど)」


「ロディ…それは日本国民を敵に回したね。

持論だが、世界196ヵ国の内、食の味は日本が圧倒的に1位だと僕は思ってる!」


まあ海外はアメリカとフランス、台湾にしか行ったことがないから絶対に1位とは言い切れないけどね。


「(ええ!?あ、あの空がそこまで言うなんて…!)」


と言った後、ロディは猫の小さいお腹をくぅぅと鳴らす。


「神もお腹が空くんだね」


「(いや…実は私が1番ビックリしてるの。

上位神として神界にいる時は食事なんて必要なかったから食事なんてしたことないし…そう、これがお腹が空くって感覚なのね)」


なっ…!


「しょ、食事をしたことがないだと!?

ロディ、それは人生…いや神生を半分損してる!

少し待ってろ、僕がTHE・日本的朝ごはんをすぐ作ってきてやる!」


ご飯、鮭、味噌汁、お漬物…これを食べればロディも食の楽しさが分かるはずだ。


ったく。早くスキル付与についても考えなければならないというのに!

ははは、忙しすぎて休日なんてすぐ終わりそうだ!


「(え、ありがとー!

じゃあ私、空がご飯作ってる間はちょっとこの星について情報収集しとくわねー!)」


…ん?情報収集?

どう考えても聞き逃せない単語が出てきたが、とりあえずまぁ、朝ごはんを作るとしよう!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る