第4話「学級組織」
『遅刻』だと分かっていながら走る。
外はまだ少し肌寒いはずなのに僕の体温は高く上がっていた。
ガラッ
走る勢いのままドアを開けると席に座った人たちがこちらを見てきた。
そのまま少し俯いて席へと歩き終えると
「遅い!!もう!!」
と少し怒った顔をして僕の頬を優しく叩く。
「はい!じゃあみんな揃ったことだし学級組織決めるぞ!」
「級長、議員、書記、男女1人ずつ6人な。」
先生はそれだけ言って職員室へとさっさと歩く。
「そんじゃ、級長!」
そう言いながら手をあげたのは翼だった。
なんだよ。こいつが級長になるのかよ…と思ったがもう1人、見たことのある人が手を挙げていた。
「あー。俺は屹立 朔。1日目は寝坊してていなかったけどまあ、よろしくね。」
朔の主張はそれだけだった。
翼は〇〇やります。とかなんとか言っていたけどあんまり覚えていないが最後にこう言った。
「まあ、昨日いなかったやつには負けないけど。」
その言葉で僕は朔に票を入れることにした。いや、元々かもしれない。
流れ的に多数決となり結果は朔が数票差で勝っていた。
翼は俯いていた。
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