第6話アパートぐらしになっちゃった

あのあと、俺たちは家が修理されるまでアパート暮らしをすることになった(費用は国持ち)。


他の話はあまり重大なものではなかったから、特に細かく聞いてなかった。だけど、重大な話をされていたとき一つだけ気になるものがあった。それは『テロ組織国家戒団はどうやって彼女推香たちの動きを知ることが出来たのか』と言うことだ。それが気になって夜しか眠れない…


「…ぁ……なぁ!」


「んお!?どうした?」


「いや反応しなかったから」


俺が考えている間に彼女は何度も話しかけてきたらしい


「やっぱりあのこと考えてるの?ほら、テロ組織のやつ」


「まぁな」


そう言うと彼女は「やっぱり!」といった表情で俺に言った


「私たちはあくまでもなんだからテロ組織にこれから関わるのはやめたほうがいいと思うわよ。それにあなた大学とかあるでしょ?」


「それもそうだな。ここ数日無断で休んでいたから何言われるかわかったもんじゃないし……とりあえず明日から改めて行ってくるよ」


「えぇ」


そう言ってベッドに入り明日に備え休もうとしたが…


「まだ昼だもんな…」


「流石に早すぎるわよ」


「はぁ…そう言っても他にやることないしな…」


「じゃあさ!迷宮ダンジョン立ち入り許可証発行してダンジョン行こうよ!」


数日ぶりに聞いたな、迷宮ダンジョン。流石に今からやることないけど…遠いしな


「お前…それ新幹線で行っても約5時間ほどかかるぞ…」


俺たちが居る県は福岡、迷宮ダンジョン立ち入り許可証が発行できるのは国一つにつき一箇所、それはどこも中心部となる首都。日本は東京だからな


「距離の問題?それなら無問題モーマンタイ!座標設定しておいたからいつでも行けるよ!」


「それってどういうこt」


シュンという音とともに俺はアパートの一室から外の路地裏に移動していた


「アバババッ」


「これで距離の問題は解消したね。じゃあ次は発行しに行こう!」


「待て待て待て待て、は?なんで俺たち外にいんの?ていうかここどこよ!」


なんか瞬間移動したと思ったら匂いキツイし、道にゴミが散乱してるし…福岡じゃとても見られない景色だよ…


「どこって東京だよ。それと私が行ったのは瞬間移動だよ。『座標と座標を結び合わせることで片一方の座標からもう片一方の座標に飛ぶ』のが私の瞬間移動の原理だね」


前に瞬間移動してここまで聴いていたとは聞いていたけどマジやったんか!?


「ふっふっふっ!ふぅー………行くぞ」


「情緒大丈夫か?」


笑っていたのに急静まった上に顔がゴツくなってやがる。顔はどうやって変えてんだよ


「まぁ送ってくれたしいいぞ。太陽全然沈んでないしな」


「レッツ・ゴー!」


そして俺たちは迷宮全許可発行所まで向かった

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