第4話謎の男とテロ組織、そして国の者

前回のあらすじ(冒頭困ったから入れてみた)

カムルの魔法(?)によって気絶から目を覚ました主人公のりょうくん。目を開けるとなんと目の前にはもうひとりの自分が!?固有魔法!?いったいなにか分からないままカムルに質問をしようとしたがそのタイミングで謎の不審者が……


「ごきげんよう」


そう言って家に入り込んできた集団のうちの覆面をかぶっていない紳士のような立ち振舞の謎の男が部屋に入ってきた。ちなみにここは二階にある俺の部屋、彼女カムルが介抱していてくれたらしい。ところで誰だコイツ等?


「一般の民家になんの御用かしら?」


カムルがまるで肉に食いついた犬のように怒りを露わにして謎の男に話しかけた。


「おぉw怖い怖いwそう怒らないでくださいよ、甘いものでよければ上げますから」


「いらんわ!そんなもん!」


と投げ返されたその豪速球に男は


「ハッハッハッ、なかなか厳しいですね」


と男は笑いながらも冷静を保って返していた。


「………そうですね、我々の用、即ち目的ですが、彼を渡してもらいたい」


「は?」


「「俺!?」」


は?なんで俺?意味分からん!怖い!この前と続いてめちゃくちゃ怖い!

そう心の中で叫んでいると男はまた話し始めた。


「我々はテロ組織『国日戒団こっかかいだん』そして私はNo.4『英国イギリス』の二つ名を名乗る者、名はバジリレー・キリウス。目的はこれから起こす【全世界無差別魔晶化計画】の材料となる魔晶の入手。ここに来たのはつい先程までこの辺りで魔晶探知機が作動していたからに過ぎない……という感じですね。」


「「マジで怖いな!」」


「そんなことする暇があるなら技術者にでもなって、全宇宙旅行出来るようにでもしなさいよ」


男が言ったことに俺と俺の分身は全く同じ反応を示し、カムルはツッコミを入れていた。ていう『無差別魔晶化計画』ってなんなんだよ…?名前からだいぶ物騒なんだけど!


「はっはっはっ残念ながら我々の技術はそちら方面に走っていないのですよ。まぁ魔晶化させたりする技術はあるのですがね。それと……」


男が口を開き続きを言おうとした瞬間


「兄貴!大変でやす!」


と覆面を被った男の部下のようなやつが大急ぎで来た


「うん?どうかしましたかな?」


が上手く作動しないって中国様が…」


一体何だ?と思っていたら頭の中に直接言葉が入ってきた


(あ、あー、マイクテストマイクテスト聞こえていますか?)


(うん?この声は…)


(はい、私ことカムルでーす!)


(お前のキャラ安定できないのか?)


(私は気分屋ですからね。それよりもあの二人の会話、何かあったってことはわかりますよね?)


(まぁ走ってきてたしな)


(私も聞く限り恐らく、幹部クラスの人が彼らの組織にとって何か大切な物を壊した。それも他のものと比較にならないほど大切な物。)


(そんなふうには見えないけど?)


「………ハァ…あの方はまた壊したのですか…」


(私の勘がそうと言ってます)


(勘かい…)


そんな会話を脳内でしているとカキンという音がしたのですぐさま彼らに意識を向けた。そこには予想外な光景が映っていた。


「、、、、殺気が隠せていませんよ」


なんと部下のような人が男に刃を立てようとしていた様子が映っていた。


「えぇ、私は国の者ですし、あなたが殺した人の娘ですからね」


「はて?人数が多すぎて誰かわかりませんね」


「あなたが覚えていないとかはどうだっていいんです。私の憎しみがずっと覚えていますから。そして、あなたは今包囲されている!部屋の外に数人、外には十数人!それも全員私よりも強い!あなたといえど逃げられない!」


「さて、それはどうですかね?」


………急展開すぎて俺の頭が追いついていけねぇ、カムルは追いついているのかとカムルの方を見ると、カムルは宇宙猫のようになっていた。


そんなことを考えていると男が突然巻物を取り出した


「これ、あなたといえど分かるでしょう?」


「それは!?帰還の巻物!?」


「えぇ、えぇ改良を重ね量産と性能を変化させることに成功したのですよ。それでは、さようなら」


「待て!」


そう言うと男は巻物を開いた。開かれた巻物は突如光を発し、光が収まる頃にはその男はもういなかった。


「逃がしたか………!?あっ!すみません!勝手に土足で立ち入っちゃって!」


あたふたしている女性を見ながら、俺が情報過多に処理しきれておらず混乱していると、カムルが言った


「あなた達誰よ!?」


それは今日で一番大きく、僕がこれからカムルの声の声量に驚く始まりの声だった

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