第11話 王と神の楽しい楽しい対面

ああああ…始まってしまった…俺の思い出(悪い意味で)が現在進行形で蘇っている…。


「おい、聞いているのか?」


「あ!?はい〜↑!?聞↑い↓てませ〜ん↑!」


「聞こえているではないか。」


やばいー!!早速矛盾発言かましてしまったー!!矛盾RTAなんてやってないぞ!俺!四人もドン引きしてるし…。


「そんなに緊張しなくても大丈夫だ。」


「あっ、はい…。」


くそが〜!ラノベ主人公ならこういう偉い人とペラペラ喋れるのにどうしてもあの思い出が蘇ってしまう…!


ひぃ…ふぅ…さて!気を取り直して!


「ガ、ガイアです…24歳です…学生です…。」(白目)


「君の年齢までは聞いていない。そしてなぜ学生?」


ああああーーー!?!?!?なんでここで語録使っちゃうんだよぉーー!?!?こんな神聖な場所で何言ってんだよ俺ェ!!


「い、今のは忘れてくだちい!」


「くだちい?」


なんだよーー!!もう!!!またかよぉぉぉ!!先輩の次にG◯◯◯Zかよぉぉぉ!!!


「…ふざけているのか?」


「い、いえいえ!そんなわけないかもしれないじゃないですか〜…。」


「ないかもしれないとはなんだ?」


わーい!わんだほーい!!(白目&思考停止)


「あ、あいつ、ほんとに大丈夫…か…?」


「悪魔が取り憑いたような顔だ…。」


「あの顔見てよ…私の人生で見てきた顔の中で一番やばいよ…白目向いて口開けてヨダレ垂らしてるし…。」


「」ブクブク…


四人は跪きながら目の前の状況に恐怖している。(その内一人は泡を吹いて気絶)


「はぁ…この者は受け答えができないのか?まあいい、アイン…はダメだな。クロト。」


「なんでしょう?」


「この者に何故あの森にいたのか聞いてみよ。私が聞くと会話が成立しない。」


「はぁ…わかりました…ガイア、君はなんであの森にいたの?」


「…はっ!クロト?!あ、ああ!なんか目が覚めたらあそこにいたんだ!」


やっと王様の圧迫面接から解放された…よかったぁ…クロトは命の恩人だ…。


「…とのことです。」


「なるほど…では先程の轟音のことについて聞いてみろ。」


「はい、さっきの森のアレ何か知ってる?」


「え?!いや!?何も知らないぞ!?急になんかわからんけどすごい音が鳴ったんだよ!た、多分やばい魔物とかかな!?」


「…らしいですよ。」


「うむ、そうか。」


(明らかに動揺している。何か隠しているな?)


やばいやばい…もし俺がやったのバレたら異世界ライフが終わる…俺の異世界ライフがぁ…。


「あの森には強そうな魔物などはいたか?」


「いえ、見たところそのような魔物などはいませんでした。」


「うむ…おそらくだが、原因がわかったかもしれない。」


「わかったのですか!?」



「ああ、原因は…君だろう?」



「「「「!?」」」」


あ…終わった…俺の異世界ライフ…。


「おいおい嘘だろ!?」


「何だと…!?」


「ホントに…?」


「え!?」


四人は自分達とともに行動していた者があの森での轟音と地割れの原因だと言うことに驚いている


うん、まじで終わった…ここまできたら誤魔化せないな…。


「…ああ、俺だ。あれやったの俺だよ。」


「はぁ!?なんであんなことしたんだよ!」


「まさか原因が貴様だったとはな…。」


「やはりあなたがやったんですね…。」


「アインの言う通りだったね。」


四人が立ち上がって必死に俺に投げかける


「まあ待て。とりあえず言い訳させてくれ。」


「うむ、では何故あのようなことをしたのか。教えてくれ。」


言わなきゃいけないか〜…さて、信じてもらえるのか?


「ああ、あれはな






俺がイライラして弱めに蹴ったらあんなことになったんだ。」






「「「「…………はあ???」」」」





そりゃそうだよな……あんな規模の破壊が起こったらそうなるわな…。


王様は目を見開いていた


(腹が立って蹴ったらあれが起こっただと……?なぜそうなる?そんな馬鹿げた身体能力は四賢神には無い…。ならば聞いてみるしかない。)


「君は森の木を、スキルを使って薙ぎ倒したのか?」


「い、いや?使ってませんよ…?」


「「「「はぁ!?」」」」


(何だと!?人間には木を蹴り倒す程の力はないはず!身体能力で倒せるのは普通の人間の何十倍の力を持つ獣人、もしくは天使や悪魔などの上位種族のみ!獣人なら頭の上に獣の耳を持つのだがそんな者はなく、普通の耳だ。天使ならある頭の上にある輪っかもない…まさか!)


「種族はなんだ!」


えぇ…これ言っちゃっていいのか?誤魔化そう…。


「お、俺って生まれつきすごい力あるんですよ〜力が強いだけの人間ですって〜…あは、あははは…。」


「嘘をつけ。人間にそんな力は無い。」


「えぇ〜…。」


嘘だろ!?ファンタジー世界の人間ってそれぐらい力あるんじゃ無いのかよ!?


「ち、ちょっと待ってもらっていいですか…?」


「いいだろう。」


あはは…ちょっと現実逃避〜っと…


俺はステータスを表示させる



『神々の始祖』ガイア


性別:女


種族:神族


(以下略)


これ…ホントに言っても大丈夫か……?もういいや、これも言ってしまおう…。


「あ、あの〜…俺……神です…。」

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