第11話 中学時代⑦ 私に残ったもの

私は不登校になり、病院へと行きました。


そこでは過敏性腸症候群という診断でした。


不安や緊張がお腹に来やすいくらいのイメージをして頂ければいいと思います。


私は、学校以外にも居場所があることを知らされました。


細かいことは覚えていませんが、とある施設を紹介され、行きたい時に行って、好きなことをしていいよと言われました。


一見、気楽な場所に思われるかもしれませんが、私は、やっぱり怖かったです。


もう人と関わりたくなかったので、お断りしました。


それに、好きなことは失っていました。


それまでの私には、勉強と部活しかありませんでした。


休日に友達と遊ぶこともせず、休みの日はひたすら勉強、部活。


その2つを排除した生活には何も残っていませんでした。


虚無になりました。


残っていたのは家族の温もりでしたが、私はそれを受け取れるほどの精神状態ではなく、自分に絶望しました。


もう自分に未来はないと決めつけていました。


私は昔から理想主義的思考をすることが多いのですが、この時ばかりは、そんなこともできず、ただ、布団にくるまって日々を過ごしました。


退屈だとも思わなかったです。


何も考えないのが一番楽でした。

でも、そんなのは無理で、辛いことばかり思い出して、自分の弱さを恨みました。




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