第10話 中学時代⑥ 部活動の話(2)
2年生になると、当然、後輩が入ってきます。
私は後輩からはいじられることが多かったです。
その真意は分かりませんが、私がずっと痛みを抱えながら部活に通っていたので、最初は可哀想と思われていたかもしれませんが、あまりにも治りが悪いので、仮病なんじゃないかと思われていて、軽い嫌がらせというニュアンスに変化していった可能性もあります。
実際、同級生にも後輩にも仮病じゃないかと疑問視するようなことを囁かれていたのを聞いたので、それが他の人もそうなのではないかと考えました。
私からすれば、怪我が治っていないのも、仮病じゃないことも真実ですが、それを証明しようとするのも変な話です。
なんの自慢にもならないのですから。
なので、ぐっと堪えました。
もちろん、友達は信じてくれていたので、そういう存在がいたのは救いでした。
しかし、3年生になり、私もさすがに
「この状況を引退まで続けるのは耐えられない」
と不安に押し潰されていました。
治る気がしなかったので、もう部活には行きたくなかったのです。
私がなぜこうも休み続けて、完治させる選択が出来なかったかというと、人間関係で取り残されるのが怖かったからです。
私の居場所を取られるのが怖かったです。
これもまた、私を不登校にする要因のひとつとなったのです。
つまり、もうこんな悩み、投げ出したいという思いです。
人間関係というしがらみから解放されたかった私には、不登校は救いの選択だったといえるかもしれません。
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