※ 第2話 作り変えられた身体
「そう、それよ。その表情……無抵抗のお人形さんを虐めてもつまらないもの。……コレを飲みなさい」
「んぐっ⁉︎」
麗華は私の口の中に薬品を流し込んだ。
それは麗華が中学……性に興味を持った日から良く飲まされている薬だ。
飲めば身体が敏感になり、疼きが止まらなくなる。
そんな薬を私は今日も飲まされたのだ。
「あ、あぁ……」
ドクンと心臓が大きく脈打ち始める。身体中に熱が回り始め、呼吸は荒くなる一方だ。
そして何より……私の股間からは大量の蜜が流れ出ていた。
「クスクス……可愛いわよ、影。痛みや屈辱ならまだ格好が付くでしょう? 悲劇のヒロインとして自分を慰められるでしょう?
けれど今の貴女は……淫乱な娼婦そのものよ」
「んあぁっ⁉︎」
麗華は私の胸の先端を軽く摘んだ。それだけで私は軽く達してしまう。
私はこの快楽拷問が怖い。
鞭で打たれようと、人前で裸に剥かれようと反抗心が失せる事はない。
けれど、コレだけは別だ。
薬に犯された身体は快楽に従順になる。
少しの愛撫でスイッチが入るようになってしまった。
そして一度火が点けば後はもう止まらない。
絶頂責めにせよ寸止め責めにせよ、何時かは麗華に屈して許しを乞う事になる。
私はこの薬と調教で変えられた淫らな身体が憎い。憎くて堪らない。
そして……
「うあっ! あ、ああぁ……」
「クスクス、もう目が蕩けてるわよ? もう我慢出来ない?」
麗華の手が私の身体に触れる度、私は甘い声を上げて悶えてしまうのだ。
そんな自分が許せないし、許せないのに感じてしまう。
それがまた悔しくて堪らない。
そんな私を見て麗華が愉しげに笑う。
「さぁ、無様に果てなさいな」
い、いやっ……!
そう思いはするけれど。
しかしそんな願いも虚しく、麗華の手は私の最も敏感な部分に触れた。
「あ、あぁ……」
「ほら、早く果てなさい」
そう言って麗華は指を動かす速度を上げた。そして……
「ああぁああぁぁあああぁぁっ!!」
私は大きな絶頂を迎えた。
しかしそれでも麗華の手は止まらない。それどころか更に激しく私を責め立てる。
「あっ! ああぁっ!」
絶頂直後の敏感になった身体にその快楽は強すぎた。
あまりの快感に視界が明滅する。でも身体は貪欲に更なる快楽を求めてしまう。
愚かで、浅はかで、恥ずかしい、無様な私。
「ああああああやめてやめて許してくださいぃぃぃぃぃっ!」
「駄目よ。まだ始まったばかりじゃない」
そう言って麗華はまた私の胸に爪を立てた。
「あ、あぁ……っ」
「ふふ……」
※※※※※
それから数時間後。私はようやく解放された。
けれどその代償として、私の身体と心は快楽の余韻に蝕まれている。
もう何もされていないのに身体が勝手に痙攣する。
そんな私を見ながら麗華が笑う。
「クスクス……無様ね?」
「……っ」
その言葉に私は思わず睨んでしまうけど……胸の突起を摘まれて情けない声を上げさせられる。
「ひっ、あ、ああぁあ……」
「何その目は? 学習能力の無い子にはもう一度教育が必要かしら?」
「! い、いえ……っ! 申し訳ございません……っ」
慌てて首を横に振る。
これ以上の責め苦など耐えられない。そんな私の心を見透かしたように麗華は笑った。
「だったら口に出して言いなさい。貴女の主人は誰?」
「はい、私の主人は花柳院 麗華様です」
「それだけ?」
不服そうに鼻で笑うと、麗華は前髪を掴んで顔を上に向かせて目線を合わせてきた。
まるでお互いの立場をわからせるように。
「影の分際でたったそれだけの言葉で済むと思っているの?
もっと奴隷らしく、無様で惨めな言葉で懇願しなさい」
「っ……」
私は思わず息を呑む。そして……ゆっくりと口を開いた。
「……わ、私は卑しい奴隷です。
麗華様の玩具になる事こそが私の役目……どうか……もっと可愛がってください」
言っている内に涙が溢れてきた。
泣きながらの哀願に麗華は満足そうに微笑んだ。
その笑みを見て確信する。
ああ、結局また負けるのだ……と。
でも仕方がないじゃないか……逆らえないんだもの。
「良い子ね、影」
そう言って麗華は私を抱きしめた。
その腕の中で私は絶望する。
きっと明日も明後日も……この身と心は弄ばれるのだろうと。
そんな私の気持ちを知ってか知らずか……奴は耳元で囁いた。
「ふふ……可愛いわ、貴女の事はずっと愛してあげる」
ああ、やめて……そんな甘く切ない声で囁かないで。
勘違いをしてしまうから。
この女に愛されているような錯覚をしてしまうから。
お願いだからもう虐めないで。愛ではなく悦楽の為に私を貶めて。
そっちの方が、まだ私という存在を肯定出来るから。
でも、そんな私の願いは届かない。
麗華の唇が首筋に触れる感触に体が震える。
そして同時に胸の先端を弄られて思わず仰け反ってしまうのだ。
「あぅ……っ」
ああ、私は一体いつまで耐えれば良いのだろう?
この地獄から抜け出す術はあるのだろうか?
そんな疑問を抱きながら今日も私は麗華の奴隷として弄ばれる。
※※※※※
「影、影。起きなさい」
「んん……」
私は……気絶していた?
「食事の時間よ。行きましょう」
「は、はい。すぐに着替えます!」
「必要無いわ」
そう言って麗華は一糸纏わぬ私にリード付きの首輪を嵌めた。
「行くわよ」
「……はい」
ぺたぺたと四つん這いで廊下を進む。
犬の様に裸で外を歩く恥辱。
でも逆らえない。逆らう事を許されない。
家の者は皆私を蔑み、嘲笑い、見下した目で見ている。
「クスクス……貴女は私の可愛い奴隷よ」
そう言って麗華はリードを引っ張るのだ。
私の首輪を強く締めて、惨めな私を嘲笑いながら。
あぁ、まるで家畜のよう。いや、この扱いが相応しいのだろう。
だって私は道具なのだから。奴隷なのだから。
そんな事を考えながら私はただ黙って歩くしかなかった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます