第5話 ダウナー彼女と一緒に就寝

(ドアを開ける音)


「よかったぁ。起きてる」


「そんなに早く寝ない?」


「ふふっ、確かに」


「君もこの時間を楽しみにしてたもんね」


(あなたのそばに近づいてくるダウナー彼女)


「てか、動画見てるし……」


(あなたの隣に座るダウナー彼女)


「ん? これは動画じゃなくて配信?」


「あぁ、プロゲーマーとかストリーマーの人達って大体深夜ぐらいに配信してるもんね」


(興奮気味に)

「あっ、それにこれ大会の配信じゃん」


(咳払い)

「ゔっゔん」


「でも、今日は私とイチャイチャする約束なんだから見るの辞めて」


「あっ、今終わろうとしてたんだ」


「なんか、ごめんなさい……」


(少しの間)


「え? 今の流れ、お母さんみたいだった?」


「確かに、宿題をやり始めようとしてる時に宿題やりなさいって言われるのは定番だけど……」


「ぷっ、あはは」


「私達、寝る前に何話してるんだろうね」


(暫く笑い合うあなたとダウナー彼女)


「ん? どうしたの?」


「私が来る前に寝てたらどうしてたのって?」


「う〜ん」


(明るい口調で)

「寝てたら叩き起こしてたかな」


「ふふっ、冗談だよ」


「明日は君も仕事なのに、わざわざ起こすなんてひどいことしないよ」


(小声で)

「でも、先に寝られてたら寂しかったから本当に良かった……」


「私が寂しがり屋だから、寝るのを我慢してた?」


「うっ、恥ずかしいけど……、ありがとう」


「じゃ、じゃあ寝よっか」


「ほら、もうちょっとそっちに詰めて」


(添い寝をする為に横になるあなたとダウナー彼女)


(少しの間)


「ねぇ」


(ダウナー彼女が先程よりも体を寄せてくる)


「私の方向いてよ」


「ねぇ意地悪しないで」


(あなたの体を揺さぶるダウナー彼女)


「もう、いじわる」


(怒った感じで)

「ん〜」


(ダウナー彼女の方を向く為に体を動かすあなた)


(安心してため息を付くダウナー彼女)


「やっと向いた……」


「いつもより甘えんぼだね?」


(恥ずかしそうに)

「そりゃあ私だって甘えたい時ぐらいあるよ」


「まぁ、あなた程じゃないけどね」


(楽しそうに笑うダウナー彼女)


「それに、イチャイチャする約束をしたからには寝るまで付き合ってもらうから……」


「ん、先ずは頭撫でて」


(ダウナー彼女の頭を撫でるあなた)


(嬉しそうに笑うダウナー彼女)


「好きな人に頭を撫でられるって安心するね」


(しばらくの間、ダウナー彼女の頭を撫で続けるあなた)


「……思い返せば、今日一日ずっとイチャイチャしてたね」


「まぁ雨が降ってたんだからしょうがないよね」


「別に私達がインドア派だからって訳じゃないもんね?」


(少し早口で話し始めるダウナー彼女)


「だって、私達は今日映画館に行く予定を立てていた」


「映画館に行くイコール、外出」


「つまり、私達は立派なアウトドア派なのです……ってね」


(笑い合うあなたとダウナー彼女)


(ダウナー彼女の頭を撫でる手を止めるあなた)


「その、今日のお家デートで疲れは癒された?」


「ふふっ、めちゃくちゃ元気になった、か」


「でも、あんまり無理はしないでね」


「昨日みたいに疲れてイチャイチャ出来ないの寂しいから……」


「それを言うなら私も?」


「ふふっ、そうだね」


「でも私、あなたの為なら……」


「ううん。あなたとイチャイチャできるこの時間の為ならいくらでも頑張れるよ」


「まぁだから、私の方があなたよりも『好き』の気持ちは大きいね」


「え? 君の方が私の事が好き?」


「えぇどうかな〜」


「ま、どっちが好きの気持ちが大きいかは置いといて……」


(怒り気味に)

「手、止まってるんですけど……」


(ダウナー彼女の頭を撫でるあなた)


(嬉しそうに笑うダウナー彼女)


「なにはともあれ、明日のお仕事も頑張ろうね」


(それからしばらくの間、ダウナー彼女の頭を撫で続けるあなた)


(恥ずかしそうに)

「あ、あの、もう頭撫でるの止めて良いよ」


(ダウナー彼女の頭から手を離すあなた)


「え? 他にやって欲しい事?」


「じゃ、じゃあ」


「あなたの事、抱き枕にして寝ても良い?」


(『良いよ』と答えるあなた)


「えへへ、ありがとう」


「ぎゅ〜う」


(あなたに目一杯抱きつくダウナー彼女)


「抱きしめるの強くて、ちょっと苦しい?」


「あっ、ごめんなさい」


(あなたを抱きしめる腕を緩めるダウナー彼女)


(ダウナー彼女の頭を撫でるあなた)


「ん、寝るまで私の頭撫でてくれるの?」


(少しの間、ダウナー彼女の頭を撫で続けるあなた)


(ダウナー彼女の頭を撫でる手を止めるあなた)


「ん、どうしたの?」


「なっ、だ、大好きだよって」


(小声で)

「急に言われると恥ずかしいじゃん……」


「よいしょ」


(あなたの右側の耳元に近づくダウナー彼女)


(囁き声)

「私も大好きだよ。あなた」


「おやすみなさい」


(あなたの頬にキスをするダウナー彼女)


(幸せそうに笑うダウナー彼女)










◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇


 最後まで読んでくださりありがとう御座いました。

 ちょっぴりお姉さんなダウナー系年下彼女との雨の日のお家デートはどうでしたか?


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雨の日。同棲しているちょっぴりお姉さんなダウナー系年下彼女に甘やかされる 一筋の雷光 @1tosujino61kou

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