第2話 心配してる
ある日、職場で女性が倒れた。僕とはいくらか距離が離れていたので近づくことも無く眺めていた。周囲の人が介抱している。
特に関わりのある人でもなく名前も知らない。
てんかん?だかの持病でもあるのかな。
倒れた時に頭とか打ち付けて怪我とかしてなきゃいいんだけどと思いながら自分の仕事に戻る。
「心配してるね。」「そうだね、心配するんだね」何人かがささやきにしてはいくらか離れている僕にも聞こえる声で話している。
誰のこと言ってるのかよく分からないが、知らない人でも突然倒れたりしたら、大丈夫かと心配するだろう普通は。それともそんな感情は持ち合わせていない無情な奴だとでも思われていたのか?コッチ見ながら話してるし。
しばらくすると救急に搬送されて行った。
良くなるといいなぁと願っておいた。それで何か変わるとも思ってないけど。
僕は職を転々と変える。派遣のアルバイトだからそんなもんだよね。
なんか可愛いお姉さんがいる。
眺めてるだけでホッコリするから、それでいい。拗らすとしたくなっちゃうからほどほどに。
アニメとか見てた影響か、ゴスロリメイド服が似合いそうだとか思った。
えっ?!それで通勤してきたのかいな、まぁ職場は着替えてだから良いのか、いや、でもあんまりそれで通勤してる人いないよね。まぁいいか。
思った通りよくにあっている。でも、ちょっと恥ずかしいのかフンスッて感じで力が入ってるような歩き方。そこがまた可愛らしくて、小さい人なので膝の上に乗せて頭を撫でたりしたい。多分いやがるかと思うけど。などと見とれていた。
別の日に、ちょっと溜まってたのか、あまりにも可愛いので、近くにいる時に、
襲っちゃいそうです。なんて思ったら
「良いよ!隙があったらね、ふふ」
僕に向かって言ったよね。
数日後そこは辞めた。
なんか、妄想系の精神疾患なんだろうと思うようにしている。
きっと現実の部分部分を都合よくツギハギして物語をつくってしまうビョーキなのだろう。言われてもいない言葉まで捏造して。けっして都合は良くないのだが(笑)
こういう風に思えるようになったのもだいぶん歳を重ねてからだ。
それまでは色々ありました。黒歴史っていうか、そんなことしかない。
恥ずかしい人生を送ってきました。
まあ、今もですけどだいぶマシになったと思う。
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