第4話

「なんで、そんな・・・それも教えてくれなかったの」


「言ったら、春は止めた?」


「・・・っそれは、大学のこと聞いたら止めてたかも知れないじゃん」


「・・・そうよね・・・」


母はさらに下を向き


「優にも、優にだってプライドはあるし、兄として、妹に愛されたかったんだよ。」


「・・・」


「優はねぇ、あなたことを何でもできる凄い妹だって言ってたの」


「・・・あの人が」


「うん、友達も沢山いるし、自分には見せないけど、友達にいつも笑顔でみんなから愛されるって、それに勉強も出来るっし」


私は、思い出す。たまに視線に入る、兄なのに私を羨ましがるような視線


「あとね」


「・・・なに」


「あなたは本当はもっともっと凄い人になる筈だったて、きっとみんなから愛される人間になる筈って、だから、もうこれ以上傷つけじゃ、だめなんだって、言ってたの」


「・・・そんなに、」

きっと、少し前までの私なら、あのゴミが私のことを勝手に話して気持ち悪いと思っていただろう。だけど、今は


「だから優は優のできることをしていたの」


それが、私に対して・・・稼ぐこと


「・・・・・・・・」


春はついに黙ってしまう。


「・・・でもね」

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