第13話 『013 吸血魔族と戦う』

『013 吸血魔族と戦う』


「つ、つ、強い。吸血魔族を殺してしまったぞ!」


「女が魔狼族でした! 逃げろ。吸血魔族よりも危険だぞ」


「ガイル様、村の人を食ってもいいですか」


「だめだ。怖がっているだけだから気にしなくていい」


いきなり巨大化したら驚くだろう。


吸血魔族がいるのはわかった。


山に入るとした。


山に入り吸血魔族が待っていた。


一匹だけじゃなかった。


数は相当いる。


20匹はいるな。


これでは村の人も血が足りないだろう。


俺もオーガ斬りで切る。


ニーナも狼状態で食いちぎった。


「なんだこいつら強いぞ。しかも魔狼族もいるな。吸ってしまえ!」


「ぐへへへ、バカな人族だな。自分から吸われに来るとは!」


「吸う前に切ってやるよ」


20匹の吸血魔族を討伐した。


ニーナの暴れっぷりが目立った。


ニーナは機嫌が悪いのは血が不味いと言われたからみたいだ。


地雷を踏んだようだ。


「うううう、お前らは、アモン様に教えねば」


「アモンはどこにいるんだ?」


「山の頂上だ」


正直に説明してくれたのはゲームと同じ設定だな。


「ありがとう、死んでいいよ」

 

「ぎゃあ」


ゲームでもアモンは登場した。


悪役の俺が言うのも変だが、村の人からはめっちゃ嫌われているキャラだった。


別に俺が村を救う気持ちはなくて、単に魔法が目当てなだけなのでアモンは討伐したい。







その後も吸血魔族が出てくるのを蹴散らすと頂上に到着。


「頂上です。不気味な空気です」


「アモンがいるからだろう。アモンは倒した吸血魔族とは違う。段違いの強さだ。ニーナは下がっていてくれ」


「はい」


ニーナは下がらせたのは、ゲームでプレイした時に勇者パーティーでも何度も死んだからだった。


それだけ習得できる転移魔法が価値があるということだ。


アモンから出てくるだろう。


「誰だお前は?」


「ガイル。悪の貴族とも呼ばれている」


「ガイルに言っておく。よくも私の手下を殺してくれた。後悔させます」


「俺はアモンには興味はない。あるのは転移魔法だけだ」


「人族はこれだから面白い。欲望しかない。自分が欲しいものは手に入れたくなる、醜い種族ですこと。その醜さから血が美味しくさせるのですが」


「お前だって同じで、吸いたいから吸ってんだろ」


「同じにするのは許しません。人族程度に負けることはありません」


「口数が多いな」

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