第9話 『009 獣人ニーナ』
『009 獣人ニーナ』
◇
私はニーナ。
奴隷商人の店で勇者オーディナルに買われた。
なぜそうなったかというと、貴族ガイルが勇者に泣きつけというから。
私は奴隷だし言われた通りに実行した。
勇者オーディナルは私を購入して開放してくれた。
これからは自由に生きろとなったから、私は町で自由の身になった。
勇者オーディナルはとても良い人だった。
どうせ勇者オーディナルは強い冒険者。きっとガイルは殺されるのが最後だろうと思っていたら、町で見てしまった。
なぜ生きているのか?
疑問だった。
勇者オーディナルは許したのかしら?
でも許せない気持ちなのは、あの憎い貴族ガイル。
あの男だけは許せない。
違法に奴隷を販売して利益を上げていて、贅沢な生活を楽しんでいたのだ。
だからガイルを殺すと決める。
ガイル、あなたをこの爪で切り裂いてやりますからね。
◇
俺は町に帰った。
本当は帰るのは避けるのも考えたが、俺の評判を調べるのもあった。
町の知り合いの情報屋に聞くと、俺は特に現状は追われていないとの情報だった。
勇者オーディナルが死んだことや、勇者パーティー3人のことも聞いたが、俺との関係はなかったから安心した。
俺が殺したという証拠はないし、目撃証言もないなら安心できる。
そこで酒を飲みたくなった。
今日は勇者パーティーも殺してしまいストレスと疲労で死にそうだ。
酒でも飲んでみたかった。
酒場に行った。
酒場で酒を飲んでいる。
ふとどこかで見覚えのある女がいた。
獣人の女だった。
「どうも、ニーナです」
「ニーナ? 奴隷商人の店の女か?」
「そうです。勇者オーディナルから開放されて自由になりました」
「自由にか、良かったな」
店の女であった。
俺がサブストーリーに変更させるために、泣きつかせた女だ。
自由になっていたのは知らなかったが、なぜ俺のところへ来たか。
酒場で一緒に酒を飲んだ後に外に出る。
ニーナはなぜ奴隷になったのかは俺には話さないが、俺も聞かなかった。
だがニーナは腕輪を取って欲しいと言ってきた。確かに腕には腕輪があった。
腕輪はファッションもあるが、たいていはステータスの上昇や軽減が目的だ。
自分から取れというのは変である。
しかし俺は魔剣ライゼンで腕輪を切断してあげる。
「腕輪は切断した」
「ありがとう。痛かったのよね」
「そうか、サイズが合わなかったのか」
サイズが合ってなかったらしい。
「ふふふ、ガイル、私はあの店で奴隷だったのは、あなたのせいです。恨みは返すわね、獣人は人族とは違い、強いんです!」
ニーナは長い爪があった。
しかも人族の姿から獣の姿へと変わった。
マジカよ!
獣人の中には獣になれるものもいるのはゲームでもプレイしていて存在はあったが、ニーナがそうなるとは予想外。
「俺は死ぬわけにはいかない。死ぬのはニーナだ」
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